このドラマの邦題は「遠見には緑の春」と「遠くから見れば青い春」の2パターンで配信されてたみたい~。
原題は「멀리서 보면 푸른 봄」なので後者と同じ。でも英題は「At a Distance, Spring Is Green」だから前者と同じ。考えてみたら春が青いなんて東洋的な思考なんだろうなあ(五行思想だっけ?)。
作品情報
- 邦題:遠見には緑の春
- 原題:멀리서 보면 푸른 봄
- 英題:At a Distance, Spring Is Green
- 放送:2021年
- 話数:12話(1話約63分)
- 日本国内配信:Amazon Prime Video・U-NEXT・Leminoプレミアム・Hulu・ABEMA(2024.7現在)
本作品の配信情報は2024年7月12日時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはLeminoのホームページもしくはアプリをご確認ください。
予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)
総合評価 83点
過去の傷や事情を抱えて生きる若者たちが、友情や恋愛を通して成長していく様子が眩しい学園ドラマ。
主演のパク・ジフンが可愛いし上手いし、ストーリーも前半はとっても面白いのに、後半にきてややペースダウン…。
青春ロマンスかと思いきや、どちらかというと兄弟愛を描いたドラマなのかも。
感想
驚異のツンデレに先輩たちも困惑w
久々の学園モノにワクワク全開で見始めたら(学園モノ大好き!)、なぜか序盤から…このドラマちょっと暗くない?!
だって冒頭で主人公のジュンが「何が青春だよ。笑わせるな」とか言ってくるのよ。若いのに闇が深いのね~w
そっかそっかー。他人から見れば青春時代のように見えても、本人たちにとっては残酷な現実だってことなのね~と、タイトル「멀리서 보면 푸른 봄(遠くから見れば青い春)」の意味をようやく理解した私。隣の芝生は青く見える的なことかな?(違うか?w)
そんなわけで、このドラマに登場する3人の主人公たちは、青春を謳歌する爽やかで明るい若者ってわけじゃなくて、それぞれにトラウマ的な難しい問題を抱えてます~。簡単に紹介するとこんな感じ。
- ジュン(大学1年生・20歳):お金持ちの末っ子、明るくイケメンで大学一の人気者、家庭内のトラブルから心的外傷後ストレス障害 (PTSD)あり
- スヒョン(軍除隊後の大学3年生・25歳):成績優秀、人と関わらない、経済的に困窮、母と弟を養うために昼も夜も働き続ける勤労苦学生
- ソビン(大学3年生・22歳):真面目で平凡、存在感が薄い、幼少期の体験から社会不安障害あり?
それぞれに複雑な感情を抱えている主人公たちが、反発し合ったり衝突したり、でもやがて分かり合って成長していく物語なんだけど、特にロマンスが多めの前半部分が面白かった~。年下で可愛いキャラのジュンが、甘えたと思ったら一気に突き放すという予測不能な”大技”を繰り出してくるんだけど、そこがなかなか目が離せなくって~!驚異のツンデレで先輩たちを振り回す年下男子っていうのは新鮮で面白かったよw
それから、そんな年下男子ジュンとはまったく対照的なキャラとして描かれてるスヒョン先輩もまた良くて。冷淡さや正しさの中に時折見せる切なさや優しさが魅力的に描かれてて、一気にグググっと引き込まれちゃった!
後半のストーリーがリアルじゃないの…
しかし残念ながらこのドラマ、良かったのは前半までな気がする~。(すみません…あくまで個人の意見です)
この続きはネタバレありますのでご注意を~
後半になるにつれて、ロマンスよりもトラウマ克服だったり過去の心の傷について描かれることが多くなっていくんだけど、ここでなぜか一気にテイストが変わるというか…脚本家変わったのかな?って思っちゃったくらい「あれ?」って事が多くってあやうく脱落しかけた~。
私は何が不満だったかと言いますと…、まずトラウマ克服の描写がとっても甘い気がしたの~。特に一番最初に出てきたソビンの話。ジュンとソビンが一緒に小学校に行って、過去のソビンと向き合うんだけれど…、正直あんなもんでトラウマ克服できるなら長年困ったりしてないと思うのよなあ。
そもそも親が離婚したってだけで、小学校であんなに寄ってたかってイジメられるもんなんでしょうか?過去にそういう時代もあったとは思うけど、これ最近のドラマなのに。
てゆうか、このドラマは全体的に、悪意のある他人の描かれ方が現実離れしてるというか、なんだかマンガみたいで。。。
ジュンにお金をたかってた先輩たちも、絵に描いたように姑息過ぎて、なかなか現実では見ないタイプ。だって、いくらなんでも大学祭の屋台で、人気者ジュンの彼女ソビンに質問できることを餌にお金を集めようなんてアホなこと思い付かないでしょー。
ソビンを部室に閉じ込めて急にライブ配信とか、もはや目的が分からない上に、そもそもの犯罪性が高すぎる…。単位が取れなかっただけで急にこんな犯罪までするのかな。あわや監禁致傷罪ですよ…
そういえば大学祭中に女子寮のオープンハウスの準備してたけど、蓋開けてみたらオープンハウスとは個人的な部屋飲みだったようで…それでいいのか大学祭ww(時代が全然違うけど、「スノードロップ」では寮がダンスホールと化してたのに~)
そんなこんなで、ドラマにしては安易に思える演出が多い気がして、後半にきてすっかり視聴ペースダウン。もともとWEB漫画が原作みたいなんだけど、原作はどうだったのか知りたい~。
これは兄弟愛を描いた学園ドラマだ!
このドラマって学園ロマンスと思いきや、実際には「兄弟愛」のドラマなんじゃないかと思う。
序盤からジュンはスヒョンに自分の兄を重ねて見てたような気がした。ジュンのお金にも作り笑顔にもちっともなびいてくれないスヒョンは、ジュンを拒絶してきた兄のような存在でもあったんじゃないかと。だからジュンはスヒョンに固執したし、仮想の兄スヒョンに受け入れられることを通して、兄に拒絶された寂しさを埋めたかったんじゃないかな。
スヒョンが弟にだけ見せる優しさを羨ましそうに見つめるジュンの視線や、スヒョンが嫌がるの分かってて弟に時計あげちゃったりするジュンの行動に、嫉妬めいたものを感じなくもなかったし。
そんなスヒョンも、人懐っこく付いてまわるジュンに不憫な弟を重ねて見ていたし、ジュンはスヒョンにとって辛い存在である一方で、可愛い存在でもあったからこそ最終的には受け入れたわけで。ジュンもスヒョンも、お互いにお互いの兄弟を重ねて見ていた気がするんだよね。
そうやって、仮想の兄弟を通してお互いを思い遣るメッセージを送ることで、心の傷を癒していく過程を描いたドラマだったのかも。
だからこそ、親しくなってからのジュンとスヒョンの関係はブラコンでは?ってくらい親密で、いつも蚊帳の外のソビンが可哀想なくらいw ジュンは大事なことは彼女じゃなくてスヒョンに相談しちゃうし、そしてまた相談相手としてのスヒョンがめっちゃ誠実なもんだから、もはや彼女の存在意義がなかったかも…。
そして最後の最後になって実のお兄ちゃんのナ・イヌ(ってゆうかジュンワン教授)がホントはめっちゃ良い兄ちゃんだったことが分かって…結局はどちらのお兄ちゃんも、自分の人生を犠牲にして弟のために戦っていたというお話だったんだよね。
それぞれの弟が「兄ちゃんも自分の人生を生きて欲しい」っていうメッセ―ジを送るところが感動的だった!
しかし、それにしてもどうしてジュンは、お兄ちゃんに殴られてたっていう勘違いをしてしまったんだろうね。それはいくらなんでも残酷過ぎるのに…。(そしてその理由が最後まで語られないの何故…)
どうしてお兄ちゃんがジュンにあそこまで冷たくしてたのかも正直ちょっと分からなかったな。自分を恨ませる意味が何だったのか。ここらへんがモヤ~っと終わったのはとても残念だった。
パク・ジフン可愛い~
主人公ジュン役のパク・ジフンくんはこのドラマが初めまして。すっごい童顔だし、なんだかジャニーズっぽい見た目だし、もしかしてアイドル主演のためのドラマなのかな~?って思って見てたらビックリ。彼は演技が上手いのよ!なんと彼は子役の経験があるんだそう。
パク・ジフンって元Wanna Oneのメンバーなんだそうだけど、Wanna Oneって俳優いっぱい輩出してるのね~。「還魂」のファン・ミニョンでしょ、「キミと僕の警察学校」のカン・ダニエルでしょ、「十八の瞬間」のオン・ソンウもいるよ。オン・ソンウは個性あるし良い俳優さんになりそうな気がするんだけど、演技力ではパク・ジフンも負けてない!
ただ、童顔のレベルがなかなかに激しめというか、放送当時22歳くらいなんだけど髪型によっては15歳くらいにしか見えない瞬間があったりして(特に黒髪のかつらが…違和感が強すぎだよ~)、演じる役が限られそうかな?身長も低め(173cm)だし、今のところは年下キャラが合うのかな?そんなことない~?菅田将暉みたいな感じ?
何度も体が後ろにすっ飛ばされるくらい顔を殴られたシーンでは、なぜか顔がほぼ無傷だったりして…アイドルは顔が汚れないのねと思ったりすることもあったけど(w)、他のドラマも見てみたいかも~。
欲を言えば、ジュンはもっと二面性があってもいいと思ったかも。ソビンとバンジージャンプするとことかすごく好きだったし、(あれは完全に「つり橋効果」w)もっとツンツンなキャラでも面白かった。
イニョクのフリーハグなら絶対行列できる(今更。)
「九尾の狐とキケンな同居」ではペ・イニョクのフリーハグに大行列ができるほどイケメンなのだろうか…?とか超失礼なことを考えちゃってた私ですが、このドラマのペ・イニョクめっちゃカッコ良かった。彼はちょっと喋り方が独特なんだけど、これがスヒョン役にピッタリ。
個人的にはロマンスの相手としては最初からペ・イニョク演じるスヒョンの方にしか興味なくて…てっきりソビンとスヒョンがくっつくのかと思ってたんだけど(お似合いだと思ったんだけどなあ)。ミジュもいなくなっちゃった上に、ヨンランとも結ばれなくて、結局スヒョンの好きな人って一体誰だったんだろう?(そこもほったらかしのまま終わったな…)スヒョン本人が全く恋愛をするつもりがなくて、ただの優しいお兄ちゃんで終わっちゃってなんだかちょっと残念だった~。
ところでペ・イニョクって期待の俳優さんだと思うのに、「なぜオ・スジェなのか」でもなんだか微妙な役だったし、どうしてあんまり主役をやらないのかな~?って思ってたんだけど(過去に「キス・ゴブリン」で主演してるみたいなんだけどタイトルが強烈…w)、今年下半期放送の「烈女パク氏契約結婚伝」でイ・セヨンと主演するんだって~!なんだかタイトルだけで内容が全部わかっちゃうようなドラマだけどww これは多分私の好きなタイプのラブコメの予感w
それから、出ているとは知らなくて登場してびっくりしたナ・イヌ~。今回、寡黙なサイコ役だったんだけど、サイコっていうかほぼ無表情というか、どっちかっていうと魂抜けてるような感じにも…?(半分寝てませんよね?w)
189cmでモデル体型のナ・イヌと並ぶと、どうしたって他の全ての人間がスタイル悪く見えちゃうから…、横に並ぶ機会の多かったパク・ジフンとの体型の差がエグかったのが印象的でございました…。兄弟役なのに遺伝子どうした。
女性キャストはみんな可愛かったけど、ドラマの中ではそこまでフォーカスされてなくて(だって兄弟愛のドラマなんだもの)そこまで感情移入できなかったかも。
ソビンは良い子だったけど前半はちょっとめんどくさいキャラになっちゃってて、自分からキスしておいて「あっ!やっちゃった」って言って逃げるなんてそれはもう…あざとさ1000%超え。後半は、彼氏のジュンになかなか心を開いてもらえず、ひたすら待つしかないという可哀想なキャラに。(そもそもジュンはどうして自分の話をソビンにしなかったんだろうね。どうしても伝えられない状況ってわけでもないのにね)
寮で相部屋だったヨンラン先輩もミジュも綺麗だったけど、演じてるクォン・ウンビンとウ・ダビが雰囲気似てるせいでキャラ設定がやや分かりづらかったような?ちなみに2人ともドラマ「DEAR.M」に出てるんだけど、2人ともこのドラマとは性格が正反対なのが面白かった。
そういえば教授たちのロマンスみたいなのもふんわり終わったし、主人公たち以外は誰もハッピーになってないのよな。やっぱり学園モノにしてはロマンス薄味?!
というわけで色々感想書いてみたけど、前半で上がりまくった期待値に対する、後半での安易な伏線回収とマンガ的演出の落差が私的にはちょっぴり堪えました…後半も前半の勢いで頑張ってくれれば良かったのにな。
あと割とPPL(間接広告)多くって…勤労学生スヒョンにまでKAHIのバーム塗らせちゃうのはのはさすがにやりすぎよw 絶対スヒョンはKAHI買わんてww
OST
多分一番流れていた曲はこれだったかな。로시(Rothy)&한승윤(ハン・スンユン)の「품」
オープニング曲だったPunch「봄봄봄(BOM BOM BOM)」。ドラマの雰囲気とはちょっと違う気がするけども…
それから主演のパク・ジフンもOSTに参加していまーす。「말만 해(Talk to me)」
若者向けのドラマにしては、そこまで音楽に力入れてないような気も…?!
このドラマって元々はソ・ガンジュンが主役にオファーされてたみたいなんだけど(だいぶ前に流れた話っぽいですが)。え?待って。ソ・ガンジュンがジュン役なの?スヒョン役じゃなくて?なんか想像が…できない~!