韓国ドラマ「スノードロップ」の作品情報・あらすじ・感想

大好きなチョン・ヘインが見たくて「スノードロップ」を見てみることに。
ギター弾いて歌を歌うヘインとか、黒Tシャツのヘインとか、機関銃をぶっ放してる(!)ヘインとか、なんか色々出てきて楽しかったので満足w

目次

作品情報

  • 邦題:スノードロップ
  • 原題:설강화
  • 英題:Snow Drop
  • 放送:2021年
  • 話数:16話(1話約90分)
  • 日本国内配信:Disney+(ディズニープラス)(2024.7現在)

予告編

あらすじ

1987年、民主化運動が激化する時代。ホス女子大学に通うヨンロ(キム・ジス)は、女子寮のルームメイトの誘いで合コンに参加する。

そこで出会ったのはベルリン大学院に在籍するというスホ(チョン・ヘイン)だった。すこし影のある男性スホに惹かれていくヨンロだったが、その後、彼との連絡は途絶えてしまう。

しかしある日の夜、女子寮のヨンロの部屋に血まみれのスホが突然現れる。事情を知らぬまま密かにスホをかくまうことにしたヨンロだったが、スホは実は北朝鮮の工作員だった…

二つの国の思惑に翻弄される人々と、許されない愛を描いたロマンチックメロドラマです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 84点

北朝鮮の工作員と、韓国の国家安全企画部の娘との、許されない愛を描いた切ないラブロマンス&サスペンス。

どこにも逃げられない、誰も助けには来ない、という緊迫感のある悲しいメロドラマだった。

チョン・ヘインはめちゃくちゃカッコ良かったし、助演のベテラン勢の演技には圧巻!80年代の雰囲気たっぷりの映像も見ごたえありw

でも個人的には…もっとロマンスが欲しかった~!

感想

人がわんさか出てくるよ!

冒頭は女子寮のシーンから始まって、いっぱい女子大生が出てくるなあ~って思ってたら、場面が変わって今度は政治ドラマを思わせるような権力闘争でおじさん&おばさんもいっぱい出てくる。さらには、国家安全企画部、ドイツでの殺人、北朝鮮の工作員、どんどん場面がチェンジしていって…とにかく序盤から登場人物が多い~!

主要なキャストだけでもこんなにw

じゃんじゃんばりばり人が出てきて、誰が誰やら全然分からーんw
こんなに人がいるドラマは初めてかも。似てる人が多くて混乱しがちなので、視聴中も相関図を見てチェックしながら進むことをおすすめしちゃうかも。

JTBC公式より

濃厚なサスペンスドラマ!

「ロマンチックメロドラマ」って聞いてたから、チョン・ヘインのロマンスを期待して見始めたんだけど…

JTBC公式より

実際には想像以上にロマンス薄味でサスペンス満載のドラマだった~!!

というのもこのドラマ、脚本も監督も、社会派ブラックコメディ「SKYキャッスル」と同じ方なんだそうで、なるほどなあ。

ストーリーの詳細を比率で表すとざっとこんな感じ ↓

  • トラブル多発!先の見えない立てこもり事件(65%)
  • 利己的なおじさんによる足の引っ張り合い(20%)
  • 余計なことばっかりするブノクちゃんw(10%)
  • お花畑ロマンス(5%)

一応、ロマンチックなシーンはあるものの…なんだかんだほとんどサスペンスな展開かも~。

JTBC公式より

そしてこのサスペンスがとにかく濃いし、そして長いっ…!

北朝鮮の工作員が、韓国の学生寮内で起こした人質事件が、このドラマのメインであり最大の事件なんだけれど、この事件がにかく一向に解決しないんだわ。

JTBC公式より

なんでかっていうと、まず、韓国と北朝鮮の間に交わされた選挙工作のための密約があって、そのせいでただの人質事件じゃなく、簡単には解決できない難しい問題になってっちゃうの。

現場の状況なんか顧みずに選挙の思惑だけで動く韓国側と、内輪揉めのでせいで指揮が読めない北朝鮮側。

さらにはこれでもかってほど想定外の事件が起きて、計画が狂いまくり。犯人たちはどんどん窮地に追い込まれていく…。

味方も敵もめまぐるしく情勢が変わっていくので、味方だと思ってた人が敵になって、敵だと思ってた人が味方になって、そこから更に寝返って、裏切られての連続で…。最終話までセリフ1つ聞き逃せない緊張感のある展開は圧巻だった!

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

ずっと寮内はさすがに飽きちゃう…

この目まぐるしいサスペンスにどっぷりハマることができれば、きっと楽しい視聴になったはずなんだけど。

正直、私にはちょっと難しかったかも。。。(スミマセン!)

だってね、まずこのドラマって1話90分もあって全16話となかなか長めなのよ。

それなのに序盤から始まる女子寮の人質事件が全く解決できないもんだから、ドラマのほとんどが薄暗い寮内でのシーンが続いてて、映像に変化がないんだよなあ。なんと5話から16話までずっと寮の中なの…。

JTBC公式より

次々に事件が発生するし、状況は刻々と変化するんだけど、結局のところ寮内の生活自体は大して変わらないので、映像的には正直ちょっと飽きたかも…。

そんな時こそ、チョン・ヘインとジス、この美しい主役2人のロマンスがストーリーを引っ張ってくれればいいんだけど…

ロマンスを効かせる余裕が、現場には無かったんです~!!

そもそもこんな命懸けで寮から脱出しようとしてる状況で恋愛してる暇なんてないんだわ。

みんな何日も閉じ込められて食事もトイレも自由にできない状態なので、主犯格がイチャイチャしてたら暴動起きそうだもんねw

JTBC公式より

チョン・ヘインが好きだから根性で最後まで見たけど(w)サスペンスよりロマンスを期待して見ちゃうとちょっと辛いかもしれません…。

実はヨンロはあざとい系!?

私がハマれなかったもう一つの理由は、BLACK PINKのジスが演じてたヒロインのヨンロにあんまり共感できなかったこと。(ジスの演技は初めて見たけど、舌足らずな喋り方可愛かった。演じられる役が限られそうだけど)

JTBC公式より

純真な子なのは分かるんだけど、カセットテープ店さん?でヘッドホンで視聴しながら歌っちゃってたとか、慌ててレジ行ったらたった2500ウォンが財布にないとか、もう明らかにドジっ子要素が満載すぎて…

しかもスホがマッチで作った塔が倒れそうになってるのを見て、マッチを触らずにスホの手を掴むなんて、こりゃただのドジッ子じゃない…完全にあざとい系でしょ~?w(しかも両手で行ったよ、あの子ってばw)父親が安企部長だってことを仲の良い友達にもずっと内緒にしてたりして、なんか変なとこで賢かったりするのも、うーん。

完全に私の好みの問題なんだけど、俺が守ってやらなきゃ系のヒロインよりも、強いヒロインの方が好きなので、あんまりハマれなかったなあ。だってこういうタイプのヒロインってキラキラした目で立派なこと言いがちだけど、作戦も立てずに正義感だけで行動しちゃうので、余計なことして周りが大怪我するパターン多いんだもの…(例えば「雲が描いた月明かり」とか…)

ヨンロがやった事といえば食堂のご飯取ってくるとこくらいで、あとはただ端っこでシクシクしてるばっかり。ストーリーが進むにつれて徐々に存在感が消えて行く、ちょっと可哀想なヒロインだったかも。

JTBC公式より

終盤でスホのところに戻っていっちゃったのもなあ…。スホはみんなを巻き込んでしまったことを後悔していて、ヨンロには生きのびて欲しかったわけじゃん。せっかく自分を盾にしてヨンロを逃がしたのに、作戦もなく戻ってくるのはさすがにスホが可哀想というか。

ヨンロには逃げて未来を生きて欲しかったなー。

しかも当然ヨンロはスホと一緒に死ぬことを覚悟して戻ったのかと思ったのに、スホが打たれた傷を見て狼狽してて「えええ?まさか2人とも無傷で逃げる気だったのか?」ってこっちが狼狽したんですけど…。

JTBC公式より

黒Tから覗く腕がヤバイw

ヒロインには全くハマれなかったけど、一方のチョン・ヘインはやっぱカッコ良かったー!!

なんか痩せて精悍になった気がしたし!30歳になってもまだ高校生役に違和感ゼロだったヘインが(映画「ユ・ヨルの音楽アルバム」をご覧ください)かなりワイルドになっていて、もう高校生役は無理なくらい素敵だった。だってもうこの腕の太さがすっごいのw

JTBC公式より

序盤にはヘインの鍛え上げられた肉体美を、右から左から、色んな角度でズームしてくれる謎のご褒美シーン(?)があったりも(監督さんはこの需要をよくご存知でw)。

でもね、私はヘインが「にこにこ~」って笑ってる演技が一番好きなのに、このドラマは全然笑ってなくて、そこだけはちょっと残念。まあ人質事件の主犯の工作員だからね。笑ってる場合ではなかったか?

JTBC公式より

あと今回感心しちゃったんだけど、ヘインの演技力の高さにびっくりしたことがあって。

このドラマのヘイン、顔のアップでセリフもなく表情だけのシーンがめちゃくちゃ多いんだよ。

台本になんて書いてあるんだかは知らないけど「何も言わずに苦悩の表情を浮かべるスホ」みたいなシーンが何度も出てくるんだけど、苦悩の表情の引き出しが多すぎる!w こんなに色々持ってるとは~。

JTBC公式より

ただね、(別にヘイン君のせいじゃないけど)スホは工作員なのに脇が甘すぎるんだってば。

ホントの工作員なら迂闊に他人とは関わっちゃだめなんじゃないの~?
合コン断れんかったのは仕方なかったとしても、その後で女の子にカセット買ってあげるなんて…そんなんダメに決まってるじゃん~!wオープンハウスで射撃の腕を見せつけて目立ってしまう、とか超ありえないし。のんびり紙飛行機折ってる場合じゃないのよ。

JTBC公式より

だってね、映画「シークレット・ミッション」のドングをここで思い出して欲しいわけですよw(緑ジャージのキム・スヒョン主演の映画だよ!面白いよw)ドングは自分が工作員だってことを隠すために、毎日ストイックなアホとして生活してたのよ。鼻水垂らして子供にいじめられて、階段は必ず転がって落ちてたしw

ドングを基準に考えると(そこが基準で良いのかはさておきw)フツーにイケメンとして暮らしてるスホを見てびっくりしたんですけど。

JTBC公式より

ベテラン勢の演技が効いてる!

最後にこのドラマ、助演のベテラン俳優陣の圧が凄かった!

主役級の俳優さん含め、とにかく有名な役者さんがいっぱい出てくるから、演技にも迫力があって、緊迫感や嫌悪感がたっぷり!見ててヒリヒリした~!

特におじさま&おばさまたちの腹の探り合いと罵り合いの演技合戦は圧巻。見てると頭痛がするくらいうるさいんだけど、ここまで嫌な感じを出せるのって逆にスゴイと思う。

出演していたのは、脚本も監督も「SKYキャッスル」と同じ人なだけあってユン・セアや「偶然見つけたハル」にも出てたキム・ヘユンでしょ。それから「真心が届く」のユ・インナ、「社内お見合い」のキム・ミンギュ、「30だけど17です」のチョン・ユジン、「ボーイフレンド」のチャン・スンジョ、「なぜオ・スジェなのか」のホ・ジュノ、「空から降る一億の星」のパク・ウンソン、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のペク・ジウォンなどなど。とにかく演技の濃度が高い~!

JTBC公式より

中でも気になったのは安企部チーム長イ・ガンム役のチャン・スンジョ!
ドラマの中では髪ぼっさぼさで服も汚れてたけど(立てこもってるからずっと風呂に入ってないんだね)、目力があるしイケメンだしほんと素敵~!「ボーイフレンド」での元旦那さん役も良かったのよね。ミュージカル俳優出身なだけあってか、演技にかなり見ごたえあるし好きな俳優さんです。

JTBC公式より

あと、チョン・ユジンが演じてたイ・ガンムの元婚約者で安企部のハンナも良かったなー。戦う女は好きなので。失踪した愛する男のためにわざわざ安企部に入社して、ガンムを救うためには危険を顧みず何でもやってのける姿がカッコ良かった。チョン・ユジンて、いつも選ぶ役が面白いよねw

それと意外な配役だったのは、外科医カン・チョンヤを演じてたユ・インナ。いつもは可愛いイメージなのに、このドラマでは黒髪&メガネで、アクションシーンもあったりして驚いちゃった。(ちなみに北朝鮮の工作員「牡丹峰(モランボン)1号」っていう役名だったんだけど、モランボンって場所の名前だったのね…私は初めて知りました)

JTBC公式より

それからねー、ここぞって時に必ず余計なことしちゃうブノクがねー、もうほんと腹立つキャラクターで!これを演じてたキム・ヘユンがまたびっくりするくらい上手いのよ。「偶然見つけたハル」での健気なキャラも良かったけど、こっちではほんとにイライラさせてくれて…忘れられないキャラクターだったわ。

JTBC公式より

というわけで感想がすっかり長くなりましたが…

ロマンス薄すぎるのと、場面が変わらず退屈になりがちだったものの、手に汗握るサスペンスが濃厚なのと、ベテラン勢の演技の見ごたえは抜群のドラマだった。

何度も言うけど、ヘインのメロを期待して見ちゃうと、脱落するかもしれないので、そこは十分ご注意くださいw

そうそう言い忘れたけど、セットや衣装の80年代の雰囲気が結構可愛かったのも良かったよ。セットだけじゃなく、電話機やドアノブとか小物まで、めちゃくちゃこだわってるのでそこも要チェックです!

JTBC公式より
momoruru

タイトルにもなっている「スノードロップ」の花が全然出てこないじゃ~ん、て思ってたら、2話で血痕を隠すために置いた鉢植えが、16話で咲いてて「まさかコレがスノードロップの花だったの…!?」って震えたw

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