週末は東京でも雪の予報。いよいよ本格的な冬がやってきたかな。
寒い日は、暖かいお部屋で切ないロマンスを見るのがオススメ。そんなわけで今日は、泣けちゃうロマンスの紹介です。
作品情報
- 邦題:愛だと言って
- 原題:사랑이라 말해요
- 英題:Call It Love
- 放送:2023年
- 話数:16話(1話約65分)
- 日本国内配信:Disney+(2025.1現在)

予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)

総合評価 90点
暗いのは暗いんだけど、このスローなテンポが逆にエモい!
ピンクフィルターを通して見る切ないロマンスの世界にどっぷり浸れるメロ・ロマンスだった~。
すっごい泣けたし、素敵なロマンスだったんだけど…ヒロインの独創的な価値観にはちょいちょい苦戦。
感想
ピンクフィルター越しに見る切ないロマンス
やー。いっぱい泣いたの、このドラマ。
友人たちからの評判は微妙だったんだけど、ハマる人はすごくハマるらしいから気になってて。どっちにしても「かなり暗い」と聞いてたので、若干ビビりながらトライw
影のあるヒロインが出てくるオフィスドラマなので、「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」の雰囲気に近いかも。バラードを効果的に使った、スローテンポな演出が効いていて、歩くのも喋るのも、とにかくゆっくりゆっくり。時間を贅沢に使って、丁寧に描かれる繊細なストーリーが魅力的だった。
しかもこのドラマね、映像にうっすらピンクフィルターがかかってるの。暗くて重いお話だし、特に序盤はずっしり重い展開だったので、このピンクフィルターに最初はびっくりしちゃったんだけど(白シャツがピンクシャツに見えるときも。「え?なにこれ?老眼の症状?」とか思ってビビったからねw)。
だけど、2人の切ないロマンスには、この淡いベビーピンクのフィルターが意外にもフィットしてて。いつの間にか、このピンクの世界を心地よく感じちゃうはず~。
ストーリーの主人公は、父親の不倫のせいで暗い人生を歩んでいるヒロイン、ウジュ。父の再婚相手によって住んでいた家を奪われたウジュは、復讐のために再婚相手の息子ドンジンの会社にアルバイトとして潜入。しかしドンジンの優しさに触れるうちに、次第に彼に惹かれてしまう…という、ミイラ取りがミイラになるような(?)切ないラブロマンス。
ウジュがとにかく不愛想だし、ドンジンも相当暗いし、そしてウジュの復讐方法が私には若干怖かったりもして、最初は結構とっつきづらいストーリーだったんだけど、見てるうちに「あーなんか分かるわー」って思い始めちゃうという、後からじわじわ来るタイプのドラマ。
周りに翻弄されてばかりの優しいドンジンに、ウジュがつい手を差し伸べたくなる感覚もすごく分かるし、ウジュは不器用なだけで本当は優しい子なのも伝わってきて、気づいたらどっぷりハマってた~。
ドラマを見る前は「イ・ソンギョンとキム・ヨングァンって…主演の身長が高過ぎるんじゃ?」としか思えないキャスティングだったんだけど(すみませんっ)、実はキャスティングが大勝利してるドラマなんじゃないかと思うのよ。
あまり感情を入れずにポツポツと喋るソンギョンが寡黙なウジュ役に合ってたし、ヨングァンの反応がワンテンポ遅い感じがドンジンにドンピシャだし(褒めてます!そゆとこ好きですw)。久々に見たソンジュンが脱力系イケメンで良かったし、私の好きなEXIDのハニちゃんが元カノ役なのはビジュアル的にも相当手強くて良かった!
主演の背が高すぎるんじゃないか問題も、全くの心配無用。あのね、このドラマって出演者がみんな高身長なんだよ。で、みんな揃ってデカイことによって、それぞれのデカさをあんまり感じさせないという、ある意味すごい状態なのw
ドンジン役キム・ヨングァンが189cmでしょ、ウジュ役イ・ソンギョン175cm、ウジュの幼馴染ジュン役ソンジュン188cm、元カノのミニョン役ハニ168cm、ウジュの姉ヘソン役キム・イェウォンも168㎝、しかもドンジンママのナム・ギエも170cmあるのよね。
ヨングァンがお皿洗ってるシーンで、シンクの上の棚の前に顔があって「え?シンクの上の空間に頭が入らないこともあるんだ!」って驚いた以外は、みなさんスタイル抜群で目にも楽しいドラマだったww

この続きはネタバレありますのでご注意を~
独特な価値観をお持ちのようで…
ただ、これだけは言わせて欲しい。
離婚して家を出て行ったお父さん名義の家に、お父さんの死後もずっと住めると思ってたなら、それはちょっとウジュたちの見込みが甘過ぎたと思うのよー。
しかもお父さん再婚してるからね。相続するとなったら、3姉弟だけじゃなくヒジャとドンジンにも、あの家の相続権あるんだぞ~。
そもそも、お父さんが離婚するとき、家の名義を変えるとか、対策してなかったのかな?口約束だけ?そんな家に安心して住んでたのなら、みんな呑気すぎるって~。(まあここんちの子たちは、この呑気さが良さでもあるんだけどね)
今回は、お父さんから後妻への生前贈与って話だったので相続ではなかったんだけど、生前贈与って税金めっちゃ高いし、特別受益を主張される可能性もあるし、そんなうまくいくもんかな?とか思ったりも…(韓国の慣例や法律はさっぱりわかりませんが)
お家の件だけじゃなく、ウジュの価値観はなかなか独創的なので、理解できずに苦戦する部分が他にも結構あって。
そもそもウジュの思いついた復讐方法に私はドン引き…。たしかにヒジャは悪い人だけど、ヒジャへの復讐のために、その息子を責めるのは筋が通らんし、やるならヒジャだけを狙わないとダメよね。ドンジンなんて何も知らなかった上に、受け取ってたのは家のお金じゃなかったのに、完全にとばっちり~。
ウジュが言ってた「復讐しなければ私が壊れる」っていうのは理解できなくもないんだけど、そのために無関係の他人(異母兄弟ですが)を壊しちゃダメだぞっ。
ファイル流失事件でも、ドンジンに疑われてウジュは怒ってたけど、人のパスワード盗み見て、夜の会社に忍び込んでデータをコピーしてたウジュって(悪いことに使うために盗んだんでしょ…)全然シロじゃなくて、むしろ黒よりのグレーだから。
それから、ヒジャがあの家を売ったんじゃなくて、実はそこに住んでたことを知ったときに、ウジュが激怒するんだけど、住んでても売られててもそんなに変わらなくない?結局追い出されたんだから同じのような。それに怒ったウジュは投げるための卵1パック(韓国は30個入りだ!)を持参して家に来てて…私、この子の執念がたまに怖いんですけども~。
弟に1000回以上お弁当作ってあげてるエピソードとか、ウジュってほんと家族想いの優しい子なんだなってことは分かったんだけど、じゃあ彼女と付き合いたいかと聞かれたら正直NOだなと思ってしまうくらい、なかなか特殊なヒロインだった。
あ、履歴書にポエムみたいの書いてたのはちょっと面白かった。ドンジンにも笑われちゃってたけど、たしかに可愛いw
言いたいけど言えない、切ない終盤
ドンジンとの距離を少しずつ縮めるうちに、「自分が誰なのか」「どうしてドンジンに近づいたのか」、本当のことがどんどん言えなくなってくウジュは切なかったー!
私が一番好きなシーンは、グクス屋さんでウジュとジュンが話してるシーン。ドンジンのことで言い合いになって、ウジュが「(ドンジンのことを)愛してるとは言ってない」と言ったあと「家族より彼の方がほんの少し心配なだけ。彼の寂しさを少し減らしてあげたい。それが何なの?」って言ってから「あれ??」って顔をするところ。ジュンが「ああー…」ってため息をついて店を出ていくんだけど。否定することで肯定されちゃうという、というこのセリフの流れが素敵だった。
徐々に周りも気付き始めて、どんどん収拾がつかなくなっていって、ドンジンにバレたら傷つくよってわかってるのに…ちゃっかりお泊りもしちゃったりして(このドラマ唯一のラブシーンの音が妙に生々しくて焦ったんですけどw 急にあんなエロいことある!?w)、愛情とか罪悪感とか我儘とかが渦巻く中でも、変わらぬピンクフィルターが余計に切なかったなー。
結局ついに全てを打ち明けたウジュに対して、ドンジンが意外にもあっさり許してくれてびっくりしたんだけど、それなのにその場からスッと離れて帰っちゃったのにはもっとびっくり。説得しようとか抵抗しようとかは思わないんだなって。ドンジンがもう会えないことをすんなり受け入れたのは、親の仇とは付き合えないのは当然だ、という韓国ならではの考え方なのかな。あのお母さん、たしかにキャラ強すぎだけど。
そして1年の時を経てから、特にこれといった理由はないまま、なんとなくのハッピーエンディング。
いまひとつ2人の将来は見えなかったけど、すっきり見終われたから、これはこれで良かったのかも。
唯一残念だったのは、最終話の最後でしかニコニコなヨングァンが見られなかったこと。ヨングァン好きなんだけど、彼は「あの体のデカさに対して、動きと喋り方が可愛い過ぎる」というギャップがイイのに、今回は全然笑顔がなくて寂しかった~。
このドラマの監督ってヨングァン&チン・ギジュ主演の「初対面だけど愛してます」と同じイ・グァンヨン監督なので、今回のドラマ内でも「初対面だけど愛してます」のキャスト多めだったね。あのドラマのヨングァンも可愛かったけど、私の中では映画「君の結婚式」のヨングァンがイチオシなので、もしまだならぜひ見てほしい。
ただしドラマ「サムバディ」には注意が必要よーw よほどの覚悟がある人以外は見ないで欲しいくらい、あのヨングァンはまじで怖すぎるので、100年の恋も覚めるかも…?w
OST
OSTすごく良かった!ロマンスに音楽は大事~。
まずどうしても聞いて欲しいのは、Roy Kimの「꽃(Flower)」。これ間違いなく名曲だと思う。
続いてはOSTにもたくさん参加してる최유리(チェ・ユリ)が歌う「아픈 사랑은 되지 않기를(Love Without Pain)」。ドラマ「39歳」のOST「이것밖에(That’s all)」と同じ方です。
最後はYGエンターテイメントの音楽プロデューサーも務める선우정아(ソヌ・ジョンア)の「집에 갈까(Going Home)」。


高校時代の映像だけアスペクト比が変わってて、映像が縦に引き伸ばされてるので、顔が締まって見えて…アン・ネサンが本当に若く見えたんですけどw 回想シーンはみんなあの手法でいいんじゃ?w




