韓国映画「建築学概論」の作品情報・あらすじ・感想

ずっと見たかったこの映画!Amazon prime videoに復活してたので遂に見てみたよ。韓国で大ヒットした映画とは聞いてたけど、私的にもクリーンヒットでした~w

目次

作品情報

  • 邦題:建築学概論
  • 原題:건축학개론
  • 英題:Architecture 101
  • 公開:2012年
  • 上映時間:117分
  • 日本国内配信:Amazon prime video・U-NEXT・Leminoプレミアム・Hulu(2023.8現在)

本作品の配信情報は2023年8月17日時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはLeminoのホームページもしくはアプリをご確認ください。

予告編

あらすじ

ある日、建築士のスンミン(オム・テウン)が務める設計事務所を訪ねてきたのは、大学時代の友人ソヨン(ハン・ガイン)だった。15年ぶりの再会に驚くスンミンに対し、ソヨンは済州島に自分の家を建てて欲しいと依頼する。

15年前、建築学科1年のスンミン(イ・ジェフン)と音楽科1年のソヨン(ペ・スジ)は「建築学概論」の授業を同じ教室で受けていた。偶然近所に住んでいたことから、次第に親しくなっていくスンミンとソヨン。しかし初めて訪れた恋に戸惑うスンミンは、ある事件をきっかけにソヨンを拒絶してしまうのだった…

ソヨンの家作りを通して、次第に明らかになるお互いの過去と現在。
よみがえる記憶を辿る甘く切ないラブストーリーです。

韓流バナー

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 92点

大学時代の甘くて切ない初恋の記憶を辿りながら、15年後の2人の現実を描き出していく素敵なラブストーリー!

男性側と女性側、どちらの視点で見るかによって感じ方も変わってくる気がした映画だった~。ちなみに私は女性(ソヨン)目線で見てたけれど、ラストはとても穏やかな気持ちで見終わりました~w

感想

スンミンとソヨン、どちらの目線で見るか?

まず、この映画って評価が別れるような気がしたのよね。というのも、男性目線で見るか女性目線で見るかによって感じ方がだいぶ変わりそうな気がした。

この映画のテーマって多分男性目線から見た「忘れられない初恋の、甘く切ない思い出」なんだろうなーって思ったし、自分の初恋を投影して胸が熱くなる映画なんだろうなとは思うのよ。

でも私は、自分が女性だからというのもあってかどうしてもソヨン目線で見てしまって。「甘く切ない思い出」を振り返るためだけのストーリーとは思えない部分も結構あったんだよね。

引用元:Daum영화
momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

ソヨンにとっては過去の話ではないのかも?

「甘く切ない思い出」を振り返るだけとは思えなかった理由はね、学生時代のソヨンにとってみたら、ある日突然連絡が取れなくなったスンミンに会いに行ったら、一方的に「もう連絡しないで」と言われ、理由を聞いても「別に」って言われて、挙句の果てに「もう消えてくれる?」とまで言われてるのよ。これはもう甘くも切なくも無い、むしろブラックな思い出だと思うんだよね。

スンミン目線で見ると、好きだったソヨンが先輩に部屋に連れ込まれる姿を目撃しちゃって、スンミンは深く傷ついた…とは思うんだけど、でもそれってスンミンしか知らない事実でしょ。

スンミンの中ではソヨンに冷たくした理屈があったとしても、それを一切説明せずに自分の感情だけをソヨンに押し付けるのはいくらなんでも違うような…

そもそもスンミンには自分が傷つくことを回避できるチャンスがあったのよ。ソヨンを連れ込もうとした先輩に「なにやってんすかー?」って真っ向勝負してもいいし、それが怖いんだったら適当に理由付けてテヘペロってピンポンしちゃうとか何かしら出来たわけじゃん?それをスンミンは無視して逃げたのに~!(それにソヨンは助けて欲しかったかもしれないじゃん!!)

それなのに一方的に突然拒絶してるんだから、ソヨンは理由も分からないまますごく傷付いたはず…。

そんな無茶苦茶な別れ方をしたのに、15年後にソヨンは家を建ててもらおうとスンミンの前に現れるわけよ。それってソヨンが「甘く切ない初恋」を思い返すためだったわけじゃ多分なくって、スンミンが今どうしているか?そしてあの時はどうしてあんなことになったのか?ずっと気になっていたからなんじゃないかな。あの時は本当にスンミンのことが好きだったから。

だからスンミンにとっては「初恋→傷心(あのクソ女め)→突然の再会で揺れ動く心!」っていう綺麗な流れがしっくり来るけど、ソヨンにとっては「恋愛→え?なにが起きたの??????(今もずっとココ)」なんじゃないのかなと私は思っちゃったのだ。

引用元:Daum영화

2つの見方ができるストーリー

それを踏まえて考えると、全ては語らずに終わったエンディングの見方も変わってくるような気がしてて…

ソヨン目線では、でもこれはあくまで、過去の恋愛を確認したかったお話。どうしても理解できなかった過去がようやく美しい思い出へと塗り替えられて、窓辺で海を見ながら懐かしいCDを聞くソヨンの表情はとても穏やかだった…。過去を清算して新しい人生を歩みだす物語に思えてくる。

スンミン目線では、ひどく傷付いた初恋の思い出が予期せぬ瞬間に掘り返され、あの時の自分が愛されていたのだと慰められたお話。けれど、かけ違えたボタンを直した後に、再び元の自分に戻れるのか?アメリカに向かう飛行機の中でのうつろな目線に微かな疑念を感じてみたり。

って別々の見方ができるストーリーだったなあって思ったのよね。

引用元:Daum영화

ソヨンが突然泣き出すシーンが印象的だった~

ソヨン目線で見てた私は、初恋に関するあれこれよりも、むしろソヨンの現在に想いを馳せて見てたよ。だから一番印象的だったシーンは、済州島に泊ることになってしまった2人がお酒を飲んだ後、ソヨンが急に泣きだす場面!

手放しで夢を語り合えた学生時代は瞬く間に終わって、就職が上手くいかなかったソヨンは夢を諦めて結婚の道を選んだけど、結婚相手とは上手くいかなかった。別居を長引かせた挙句に離婚。そして1人になったソヨンに迫るのは父親の介護…。

順風満帆では決してない。でも、ソヨンは簡単に自分の身の上を話したりはしなかった。それはソヨンが自分の選択とその結果としての自分の人生に、責任を持とうとしていたからこそのはず。

だけど、不意に緊張が解けた瞬間に、溢れるように泣きだしたソヨンを見ていたら、本当は孤独でいたたまれない気持ちを押し殺してたんだろうなって思えて、思わずもらい泣きしちゃった!

引用元:Daum영화


ソヨンは一見、何を考えているのか分からないタイプの女性だけど、彼女の意志や感情が見えてくるにつれて共感できるポイントがとても多い人だった~。

エンディングでは、済州島の豊かな自然の中でひっそりと穏やかに過ごすソヨンが映されるんだけどね、それが過去を清算して新しい人生に向かおうとする晴れやかな表情に見えて、私も穏やかな気持ちになれました~。
個人的にはかなりおすすめの映画かもw

大学時代のシーンは必見!

ところでこの映画、回想シーンのスジとイ・ジェフンがすごく良かった!
子供でも大人でもない頃のぎこちない恋愛が丁寧に描かれていて、爽やかなのにどこか切なくてグッときたー!初々しくて余裕がなくて苦しい気持ちとか、たった一度の誤解で跡形もなく崩れ去ってしまう脆さの描写がリアルだった。

この映画のスジは、さすがは「国民の初恋」って感じで、可愛いんだけどまだ洗練されてない雰囲気とか、子供っぽい強気さとかが、服もメイクも喋り方もまさに理想の初恋相手に見えた~。イ・ジェフンも真面目な発言が似合うし、服装とかイケてないけどギリ嫌じゃないっていう絶妙な雰囲気w

引用元:Daum영화

それに加えて大学時代のスンミンの友達役で出てたチョ・ジョンソクがまた良い味を出しててw「そんなのがキスか?」って言ってスンミンにキスの説明をするくだりなんて、1人で勝手に興奮して暴れて「あー疲れた」とか言ってて、私は見ながら笑い転げてたよwなんとなく的を得ているようで的外れなアドバイスとか、オーバーサイズの服装とか、たばこの吸い方とか、チョ・ジョンソク面白すぎw

引用元:Daum영화

それからちょっとキモかった(よね?w)ジェウク先輩を演じてたのは、私が「ミスター・サンシャイン」でどハマリしたユ・ヨンソクなんだけど、ク・ドンメ役と雰囲気が違いすぎて最後まで全く気が付かず!(素顔だと分からない…)なんかー、ジェウク先輩の乗ってた車が絶妙にイケてないところとかも妙にリアルでぞわぞわしたなーw

引用元:Daum영화

考えてみると回想シーンに出てくる全ての人が「なんかこういう人、私の周りにもいたよなあ」って気がする人たちなんだよね。自分の過去の記憶と重なるっていうか。そういうリアリティが見ている人の心をくすぐるんだろうなあ。

momoruru

SONYのCDウォークマン(Diskmanだね)がめっちゃ懐かしかった!

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