韓国ドラマ「D.P. -脱走兵追跡官-」の作品情報・あらすじ・感想

視聴に時間かかりすぎて更新遅くなっちゃった…。
チョン・ヘイン主演と聞いてずっと見たかった「D.P. 」。シーズン1、2と各6話ずつなので一気見しました~。

目次

作品情報

  • 邦題:D.P. -脱走兵追跡官-(シーズン1・シーズン2)
  • 原題:디피
  • 英題:D.P.(Deserter Pursuit)
  • 放送:シーズン1・2021年、シーズン2・2023年
  • 話数:シーズン1・6話(1話約分)、シーズン2・6話(1話約分)
  • 日本国内配信:Netflix(2023.9現在)

予告編

あらすじ

(シーズン1)
陸軍103歩兵師団憲兵隊の二等兵ジュノ(チョン・ヘイン)は、その鋭い洞察力を認められ、脱走兵を捕まえるD.P.に配属される。

ベテランD.P.のホヨル(ク・ギョファン)とバディを組んだジュノは、脱走兵を追ううちに、彼らの抱えている様々な事情を知ることになる…

(シーズン2)
軍に失望し命令に背いたジュノは雑用ばかりさせられていた。
そんな中、ソクポン自殺のニュースを観た親友のルリが、同部屋の先輩兵士たちに向かって銃を乱射する事件を起こし、武装した状態で逃走してしまう。

D.P.として再びバディを組むことになったジュノとホヨルはルリを探そうとするが…

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 91点
今までタブー視されてきた韓国軍の問題を描き、韓国社会に影響を与えたほどのセンセーショナルなドラマ。
評価の高い作品で内容も文句なしなんだけど、見ていて辛くなるほど過酷なシーンも多かったので、私は長時間見ていられなかったよ~。

感想

閉塞感が半端ナイ!

とーっても良く出来ているドラマであることに間違いないんだけど、娯楽としてのドラマではないかも~。

そう思っちゃうくらいイジメの描写が酷くて…、だって、逆らっても殴られるし、言う事聞いても殴られるしで…もうどうすりゃいいのよ。このドラマを見て兵役経験者がPTSDを発症としたとかいう話もあるくらいで、楽しく見るのはさすがに無理だった。私は何度も中断しながら見てたよ~。

軍隊のなんともいえない閉塞感がとにかく堪えるんだよね。
学校でのイジメを描いたドラマも見てて辛いこと多いけど、軍隊って転校もできなければ退学も許されないし、しかも学校とは違って家にも帰ることすら許されないじゃん。24時間、寝る時も一緒。その生活が2年間でしょ。ドラマ内に「除隊まであと●●●日」っていう表示が出るんだけど、日数で数えると余計に長く感じて辛くなるっていうね…。

そしてドラマ内に出てくる事件は、実際に起きた事件をもとに描かれていたりするので(原作者は元D.P.だそうです)、全てがフィクションだと言い切れないところも更に辛い~!

もちろん全部が全部こういう状況ではないだろうし、悪い先輩もいれば良い先輩もいるはずで、楽しいことも色々とあるのかもしれないけどさ。

いずれにしても兵役って大変なんだなってつくづく感じたドラマだった~。こういうの見ちゃうと俳優さんたちが兵役に行くのも気軽に見送れないもの。色々考えずにはいられない。

そして見た人が色々と考えるってこと自体が、ドラマを作る上での大事な意義のはずなので、そういう意味でも非常に成功したドラマなんだじゃないかと思う。韓国では大統領候補たちがこのドラマで描かれた軍の問題に言及したほど社会的影響を与えたドラマだったそうだよ~。

自分なら耐えられる?

辛くて重いシーンは多かったけど、ドラマ自体は凄く良かった!

私にとってはセンセーショナルだった軍隊での生活に衝撃を受けたのは勿論だけど、「この不条理に対峙した時、自分なら耐えられるのか?」っていう問いが丁寧に描かれているところもこのドラマの魅力だと思う。

チョン・ヘインが演じる主人公ジュノは、入隊後に憲兵(軍隊の中の警察)に配属されて、あるきっかけで脱走兵を捕まえるD.P.の仕事をするようになるんだけど。様々な事情を抱えて脱走した彼らを追いかけるうちに「なぜ彼らは脱走しなければいけなかったのか?」について知り、やがて軍という組織にはびこる異常性や理不尽さが浮き彫りになっていくというストーリー。

甘えられる家庭もなく愚痴を言い合う仲間もいない、寡黙な主人公ジュノ。そんな彼の、ナイーブで真っすぐな視線を介して世界を見ることで、脱走がどれだけ罪深いとしても、誰だってその一線を超えてしまう可能性があるんじゃないか?というジュノの感情に、深く共感しちゃうんだよね。

もっと極端に言っちゃうと「あの脱走兵は自分かもしれない…」と思わせるような演出が幾層にも重なっていて、いつの間にかドラマを見ている自分が主体としてこの問題に関わっているような、そんな感覚にさせられるドラマだったと思う。

他人の話を見ているはずなのに、見ているうちに自分自身の足元もグラグラし始めて、目を背けてしまいたくなるようなヒリヒリした感情が沸いてくるところが、このドラマの凄さであって、また辛さでもあった気がするよー。

そして、ストーリーはやがて「傍観することは加害と同じなのではないか?」という問いに発展していき、「一線を超えた責任は本人だけにあるのか?」という更に深い問いに向けて進んでいくのであります~。
うう~、見ていて胸が痛い。

まだ始まってもいないのね…

第58回百想芸術大賞で作品賞も授賞してるシーズン1は、とっても綺麗に纏まってたと思ったんだよね。いじめからの脱走、いじめからの自殺、いじめからの暴行事件と、軍隊のいじめ問題を発端にした脱走を一貫して描いていたし、組織に対する疑念がだんだんと明確になっていくジュノの感情の表現とか、先輩D.P.ホヨルとのコメディタッチの掛け合いも面白かった。

それと比べちゃうとだけど、シーズン2のまとめ方はやや強引に感じる場面も多かったかな。

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

シーズン2になると、脱走兵を捕まえることよりも、脱走兵が殺されないように助けることが目的に変わってる気がしたし、脱走兵を捕まえるD.P.の話だったのに、D.P.じゃなくてGP行っちゃって(GPとは北緯38度線の非武装地帯にある監視警戒所)なんだか急にホラーっぽい演出になったりして方向性がよく分からなくなっていったような…。

ホヨルの失語症の描写も中途半端だったり、日和見主義がウリだった補佐官(ソン・ソック)が急に良い人になってたり、補佐官の元奥さんが実は弁護士で脱走兵弁護のために立ち上がるとか、あれれ~?ちょっと都合が良過ぎる展開じゃない?って気もしたかな。

それでもエンディングは良かった。裁判では部分的に認められただけで、内部告発者のパク・ボムグ中士は逮捕されちゃって、結局は軍との痛み分けみたいに終わってしまうところがすごくリアルだったから。

そう簡単な話じゃないからこそ社会問題化したわけで、閉ざされた巨大組織を変えることの難しさをヒシヒシ感じたし、光が差し込む裁判所のエントランスで泣きながら立ち尽くすジュノとホヨルを見て、僅かであっても前へ進むことの意味が胸に刺さるエンディングだったなあ。

ジュノがバスターミナルでホヨルに言った「まだ始まってもいないと思うけど」っていうセリフにも込められてたけど、この先はドラマを見ている韓国の人たちが、当事者である自分たちの手で、少しずつ変えていかなきゃいけない問題なんだろうなあっていうメッセージが伝わった終わり方だった。

ヘイン出てるのに癒されず…w

私チョン・ヘインの笑顔が大好きで、見てると超癒されるんだけど…、今回演じたジュノは寡黙で暗い子なのでヘインは笑顔を完全封印してて、もうホント全然笑わないんだわ~。こんなに笑わないんだったらもはやチョン・ヘインじゃなくてもいいんじゃないの~?とか思ったくらいなんだけど(w)、でもチョン・ヘインのね、フツーの子の演技がめっちゃ上手かった!

D.P.として街へ出かけるときは、そこらへんにあった服(軍で保管してた備品?)をテキトーに組み合わせて着てるので正直全くオシャレではないんだけど(w)、キャップを目深に被った垢抜けない青年が一生懸命走ってるのが…なんか絶妙にカワイイ!真面目くん役なので誰にでもしっかり敬語で話してくれるという義理堅さもまた素敵!ボクシング経験ありの役なので喧嘩が異常に強くってアクションシーンがまたカッコイイ!なんだかんだめっちゃハマリ役じゃん~。

ロマンス以外のチョン・ヘインだと、映画「スタートアップ!」のチンピラ役も可愛かったけど、こういうガチガチ硬派くんのなのもまた良いよね~w 硬派なヘインといえば「スノードロップ」のスホ役もそんな感じだったけど、あの時もどんだけ「苦悩」の表情の引き出しあんのよ~って感心したのよね。今回もまたよく悩む役で、ヘイン自慢の表情演技を見せつけてくれてた~w

ちなみにジュノは22歳の設定だそうなんだけど、チョン・ヘインもう35歳なんだよね。ヘインは見た目がめっちゃ若いから違和感ゼロだわw なんかつるつるしてるせいか高校生もギリいけちゃう??(有り余る筋肉を隠せばw)。

ちなみにホヨル役のク・ギョファンは20代後半くらいの役なのに実年齢40歳。なんか年齢設定がもうめちゃくちゃなドラマだったけど、みんな超馴染んでたなww(このドラマで百想芸術大賞のTVドラマ部門「男性新人演技賞」も受賞してるク・ギョファンは、映画「キル・ボクスン」の役も良かったので気になる方はぜひそちらもw)

それからねー、「十八の瞬間」や「還魂」の世子役でもお馴染みのシン・スンホがね、めちゃくちゃデカくて強そうで怖くてたまらなかったよ~!(本人は可愛い人なんだけどねw)シン・スンホまだ27歳なのに、なんでこんなに怖いわけ~??体にも声にもなんともいえない厚みがあって、威圧感半端なくて怖すぎだよ!名演ww

そういえばキャストもとても豪華だったよね。ちょっとしか出ない役でもコ・ギョンピョとか(彼も嫌な役が上手いわー!憎ったらしかった~w)、脱走兵ヒョンミン役のイ・ジュニョン(Jun)が出てきたりとか(私は彼を最初に映画「モラルセンス」で見てしまったので、飼い犬ジュン君のドMイメージが全然消えない…)

あとGPのシン・アフィ役でチェ・ヒョヌクが出てたけど「二十五、二十一」の時より格段に男らしくなってて、なんかユ・アインみたいになってたw

女性キャストは、ジュン君の彼女ヨンオク役のウォン・ジアンがとにかく可愛かった~!スジにめっちゃ似てる。透明感が半端ない~!「あなたが願いを言えば」でも良かったし、気になる女優さんだわー。ヴァンパイアのテギョンがどうなっちゃってるのか不安でまだ見てない「ハートビート」で主演してるそうなので勇気を出して(w)見てみようかな~。

生命力って大事。

ストーリーと全然関係ないけど、ついつい親目線で見ちゃう私は、自分の息子がこの生活に耐えられるかなって考えて結構不安になったわー。韓国のお母さんたちはさ、息子をこの兵役に耐えられるように育てなきゃいけないわけだものね。たとえイジメがなかったとしても、どこでも寝れるとか何でも食べれるとか、24時間共同生活を年単位で送れるとかさ、生きていく力の強い人間に育てることも大事なんだろうなーとか全然関係ないこと考えながら見てたよw

まあそんなわけで、重過ぎて視聴にめっちゃ時間かかっちゃったけど、かなり深くて良いドラマだった!そういえばジュノの兵役はまだ1年近く残ってたので(最終話でD-364って出てきた)もしかしてシーズン3あるのかな?

momoruru

2PMのチャンソンは兵役中、新人訓練の指導官だったそうなんだけどね、ドラマの中の指導官の喋り方がチャンソンが話してた言い方と同じで「これか!」って思ったw

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