韓国ドラマ「弱いヒーロー Class1」の作品情報・あらすじ・感想

2025年1月からNetflixにてシーズン2(というかClass2)が配信される予定のこちらのドラマ。そろそろシーズン1を見ておかなかきゃって思ってたこのタイミングでAmazon Prime VIdeoで配信されてたので早速視聴してみたよ。

目次

作品情報

  • 邦題:弱いヒーロー Class1
  • 原題:약한영웅 Class 1
  • 英題:Weak Hero Class 1
  • 放送:2023年
  • 話数:8話(1話約40分)
  • 日本国内配信:Amazon prime video・hulu(2024.11現在)
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予告編

あらすじ

誰ともつるまずに勉強ばかりしている優等生シウン(パク・ジフン)。そんなシウンのことが気に入らないヨンビン(キム・スギョム)たちは、シウンに執拗な嫌がらせを始める。

ヨンビンは気の弱そうな転校生ボムソク(ホン・ギョン)を使って、シウンの模擬試験を台無しにする。エスカレートする嫌がらせに我慢の限界を超えたシウンは、ヨンビンたちにやり返す。自分をコントロールできなくなったシウンを止めたのは、格闘技経験があって喧嘩に強いクラスメイトのスホ(チェ・ヒョヌク)だった…

成績優秀な優等生が、頭脳や道具を駆使して暴力に対抗していく成長ストーリーです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 86点

「D.P.」感がめっぽう強い学園アクション。
暴力への報復が次なる暴力を生んで、辿り着いた結末が重すぎて泣けた~。
演出や脚本もさることながら、若手俳優たちの演技が良くて、あっという間に見終わっちゃうこと間違いナシ。

感想

学園版「D.P.」

やー。辛かった!

(ご覧になった方は分かるかと思いますが)暴力描写が多く、見終わった後も心にずっしりくる系の重めのドラマ。普通の学園モノだと思って見始めると驚くかも。

それもそのはず、このドラマって「D.P. -脱走兵追跡官-」の監督であるハン・ジュニが、クリエイティブディレクターとして演出に参加してるんだって。

アクションシーンの拳の重さだったり、暴力の無情さだったりが、たしかに「D.P.」の雰囲気に似てる気がした。しかも「D.P.」の出演者がめちゃくちゃ出てくるの。

WEB漫画が原作なんだけど(LINEマンガで読めます)、放送直後から人気が出た話題作で、既にシーズン2も製作済み!シーズン1ではWavveのオリジナルドラマだったんだけど、資金難によりシーズン2はNetflixドラマに変わるんだそう。

Wavve公式より

ストーリーをざっくり言うと、執拗に繰り返される暴力に立ち向かう頭脳明晰な男子高校生と、その仲間たちの成長物語

私は前半部分がかなり好きで、頭は良いけどアウトサイダーな主人公シウンと、勉強は苦手だけど喧嘩がめっぽう強い番長スホ、そして優しくてお金持ちのボムソクとの、ぎこちなくて初々しい友情が素敵だった。

しかし後半は雰囲気も一転!
思いもよらぬ方向にストーリーが向かって行って…
ここからは内容的になかなかストレスフルな展開になっていきます~。

注目の若手俳優たち

主人公シウンを演じた元Wanna Oneのパク・ジフンは、元子役の実力を感じさせる安定感。彼らしい可愛いらしい表情は限界まで封印してるのもまた良し!

それから、個人的にはチェ・ヒョヌクが良かったなあ。
彼が演じたスホは、総合格闘技の経験者という設定なのでアクションシーンも多かったんだけど、代役は使わずに自分で演技してるんだとか。第2のパク・ソジュンって言われてるけど、たしかに彼は独特の存在感ある~。

顔はソジュンよりユ・アイン寄りな気がするし、私の中ではユン・ジョンビンとも若干被るんだけど、「二十五、二十一」をはじめ「模範タクシー」や「輝くウォーターメロン」などヒット作に主要キャラで出続けてて、俳優としての運も良さそう!(これめっちゃ大事だよね)

Wavve公式より

更には、ボムソク役のホン・ギョンがまた上手くて唸ったのよ~。

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

気弱そうだったボムソクは、自分の不憫さに酔いしれて誰の助言も聞かないし、正直見ていて気分が悪かったし、ホント腹立たしいキャラだった!そしてここまでイライラさせてくれるホンギョンの演技力の高さを、改めて思い知ったドラマだったよ。(ホン・ギョンは映画「潔白」で百想芸術大賞映画部門新人演技賞を受賞)

ホンギョンの何が凄いって、良い人にも見えるけど悪い人にも見えるし、高校生にも見えるけど大人にも見えるんだよね。繊細というか不安定というか。見ていてすごく落ち着かないから、余計に引き込まれるんだと思う。

その他にも、シン・スンホが気は優しくて力持ちキャラにシンデレラフィットしてて面白かったし(しかもポニーテールはアツイw)、おかっぱで超小顔なイ・ヨンも良いキャラしてたしで、「D.P.」のキャストたちが良い仕事しまくってた!

Wavve公式より

暴力に暴力で対抗した結末とは…

私てっきりこのドラマって「力自慢のイジメっ子」と「頭脳で戦う秀才」との対立を描くのだと思ってたんだよ。でも実際にはこのドラマが描いてるのって「暴力に暴力で対抗する」話だった気がするんだよね。

序盤ではパブロフの犬とか言ってたので心理学などを応用して戦うのかと思われたシウンが、最終的には鉄のダンベルやら消火器なんかの武器を振り回して物理攻撃に走っちゃうんだもの…(その物理攻撃に頭脳が活かされてはいるけども)

Wavve公式より

そしてすごく印象的だったのは、スホがボムソクに倒される前のシーン。「謝ってくれ」と迫るスホに対し、「嫌だ」と拒否するボムソク。そしてスホは「じゃあ殴るぞ。目を覚ますまで」と言って殴るんだけれど、このドラマってこういう「意見が合わないなら拳で殴り飛ばす」という展開が本当に多かったと思う。

もちろん現実は綺麗事じゃないから、例えば、シウンの転校先でクラスのヤンキーに絡まれて、あの状況で暴力なしに対等な関係を築くのって結構ムズカシイよ?と言われれば、まあそうかなとも思うんだけど。

でもやっぱり、結局は暴力なの?本当にそれでいいの?それ以外の方法はないの?っていう疑問が、私はずっとあった。正義は暴力でしか手に入れられない、と描かれているように見えて無性に悔しかった。

Wavve公式より

少し前に観てた「このエリアのクレイジーX」でも思ったけど、色々と理由を付けたところで暴力は結局のところ暴力でしかなくて、意見の違う相手を力でねじ伏せたり、自分の鬱憤を晴らすための手段でしかないと私も思うわけで。

なんとなく気に入らないから殴り、金儲けのために殴り、自分の生い立ちに不満があるから殴り、そしてその報復のためにまた殴る。

振り上げられた拳に対抗するものが暴力しかなかったとしても、それを受け入れるだけじゃ堂々巡りで永遠に終わらないよ?ってことを思い知ったドラマでもあったな(根本は戦争と一緒だよね)。

暴力に対して暴力で対抗した結果、彼らが手にした結末は決してハッピーではなかったわけで…。

Wavve公式より

年明けのシーズン2に期待!

そんなこんなで、エンディングでボムソクはフィリピンに旅立ってしまい、シウンは転校することに。高校生の成長物語のはずが、むしろ3人は出会わなければ良かったんじゃないかと思うほどの悲壮感…。

しかもシウンが転校してきた高校は、めちゃんこ大荒れなヤンキー高校~!これはまたひと悶着ありそうですな。

関係ないけどあのクラスのざわつき感、まるで「Gメン」みたいだなって、ちょっと吉岡里穂を思い出してたの私だけ?↓

というわけでシーズン2では、シウン役で続投するパク・ジフンのほか、リョウンくんが参加するって話題になってたんだけど、お育ちが良さそうに見えるリョウンくんが一体どういった役で入るのか楽しみだなあ。そのほかにも「D.P.」ファミリーからはイ・ジュニョンやペ・ナラが新たに参加するみたい。

さてさて次回も暴力で押していくのか、それとも新たな展開があるのか、キャストにも内容にも今から期待してるよ~!

OST

Benzaminの「Homesick(Prod. by Primary)」が好きだった。

momoruru

このドラマの監督・脚本を務めたユ・スミンは、エンディングで登場したユ・スビンのお兄さんなんだって!

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