「京城クリーチャー」がSNSで話題だけど、見ている人も多いのかな~? 私は最近「京城」と聞くとちょっと嫌な予感がしちゃって…。もう少し様子見てみます~。
さて今日は、ずっと気になってたパクボヨンのドラマを見終わったので感想を書いてみましたw
作品情報
- 邦題:今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー
- 原題:정신병동에도 아침이 와요
- 英題:Daily Dose of Sunshine
- 放送:2023年
- 話数:12話(1話約65分)
- 日本国内配信:Netflix(2023.12現在)
予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)
総合評価 86点
精神科病棟で起こる様々な出来事を、医療者と患者の両方の目線で描いていく医療系ヒューマンドラマ。
精神疾患の症状や治療がとても丁寧に描かれていたのが印象的だった。
患者たちが少しずつ回復に向かっていく様子に胸が熱くなった~!
感想
精神疾患を2つの視点で描くドラマ
やっぱりボヨンちゃんカワイイなあ。最近のメイクは更に好き!
しかも幼馴染役でチャン・ドンユン君が出てるの嬉しかったー。
私は「ノクドゥ伝」で彼に出会って以来、ドンユン君が浮かばれない状況になった時の健気な雰囲気にめちゃくちゃ弱くってw 今回も主人公ダウンの幼馴染っていう、永遠に片思いしてそうな役なので、なんていうか…最適な配役w おかげで前半かなりツボりました。
ドンウン君、普段はイケボなのに、慌てると声高くなっちゃうのとかもかなり可愛いんだよねー。てゆうか彼はどうして全然太ってないのに、ほっぺの肉がたれちゃうんだろうか。
この2人の絡みはすごく好きだった。2話の開始7分くらいでダウンがユチャンのチキン店で飲んでたら、ユチャンにビールを減らされちゃったりして、ダウンが「ほいほいほい、ほーいほーい」ってユチャンを追っ払うシーンとかホント好き~!韓国語にあんな掛け声あるの~!?可愛い過ぎるんだけどw(ユチャンがダウンに「ほいほいほーい」する場面も出てくるよ~)
で、このドラマは幼馴染ロマンスなのかな~と思いきや、実はそんなに単純なお話じゃなかった~。
序盤ではドジっ子ナースのダイアリーっぽい雰囲気から始まったんだけど、精神科病棟の日常を描くハートフルドラマを一旦通ったのち、幼馴染VS新たな男の恋のバトルに向かったかと思いきや、後半は主人公たちの闘病生活とその後の社会復帰に向けての道のりを描いていくという…ちょっと複雑な構成~。
メインテーマは「精神疾患」なんだけど、主人公が「医療者側からの視線」と「患者側からの視線」の両方を担うことでより深く掘り下げられているところが他のドラマとは違う見どころだったと思う。(その分、ストーリーの流れが少し分かりにくかったりもしたけど…)
いずれにしても、近年すごく身近にあるはずなのに表にはなかなか出て来ない「精神疾患」というセンシティブなテーマに、丁寧に向き合った素敵なドラマだったと思う!
強迫性障害、うつ病、総合失調症、境界性人格障害、双極性障害…様々な精神疾患の症状を、時にはCGなんかも使って繊細に表現していくんだけれど、特にインパクトがあったのはパニック障害を描いたシーン。パニック障害は身近な疾患だし、普段からよく耳にはするものの、患者本人がどういう心境にあるのか私は知らなかったので…自分のいる空間に水が満たされて息ができなくなってしまうシーンがすごく印象的だった。
ちなみにこのドラマの原作となったウェブ漫画「精神病棟にも朝が来ます」を書いた作者は、看護師として精神科で勤務した経験があるんだとか。どうりで描写がリアル!
「癒し」のドラマ
複雑な構成のせいもあってか、途中まではストーリーがどこに向かっているの分かりにくいところもあったんだけど、最後まで見終わって思ったのは、これは視聴者に向けた「癒し」のドラマだったんだろうな~ってこと。
この時代、精神疾患と無縁で生きられる人なんてほぼいないわけで、自分自身が、或いは身近な人が、程度の差こそあれ精神的になんらかのトラブルを抱えているケースがほとんどだと思うのよ。私自身も無縁ではないし。
この続きはネタバレありますのでご注意を~
最終話で出てきた「私たちはみんな正常と非正常の境界線上で生きているのだ」という言葉に全てが集約されているように、誰もが正常でもあり非正常でもあり、とても危うい線上に存在していて、絶対的な正常なんてありえないし、いつ非正常になるのかなんて誰も分からない。
このドラマには辛い精神疾患の症状に悩む多くの患者たちが出てくるんだけど、観れば観るほどにそれが過去の身近な人のようでもあり、今の自分のようでもあり、未来の誰かのようでもあって…、つまりは誰もが当事者として見られる内容だったと思うんだよね。
だから、そんな患者たちを懸命に治療しようとする医療従事者の真摯な眼差しに勇気付けられたし、病気になったのは患者本人のせいではないという力強いメッセージに慰められたし、なにより患者たちが回復に向かっていく姿に自分も癒されていく…そんなドラマだった気がするなあ。
もちろん精神疾患は薬を飲めばパッと治るわけじゃなく、長い年月をかけて徐々に症状をコントロールしていくわけなんだけど、ゆっくり、少しずつ、患者たちが自分自身や病気と向き合えるようになっていく姿が、繰り返し丁寧に描かれていくところが心に響いたよ~!
精神科で働く人の適性って?
私の印象に残ったキャラクターは精神科医ファン・ヨファン先生。
序盤では冷たそうな雰囲気だったし、かなり割り切った性格には感じたんだけど、ドラマが進むうちに彼の患者に対する情の深さや、思考の深さに唸っちゃった。精神科医ってともすれば悩みを聞いて投薬をするだけのイメージすらあったけど、彼の対応を見ていると、これは根拠も実績もある理路整然とした医療行為なんだなと思ったし、こういう人が精神科医に向いてるんだろうなって感じたなあ。
同じような雰囲気が女医のチャ先生にもあって、娘の受診に同行した母親の異常を察知したり、ベテランナースの不安に気が付いたり、ただ優しいとか聞き上手とかそういうのとはまた違う「医療者としての目線」があったのが印象的だった。一見冷淡そうに見えたりはするんだけど、自分の感情と治療とをきっぱりと分けて考えられる能力がないと、難しい仕事なんじゃないかと思ったりしたよ。
そういう意味では、ダウンが精神科ナースに向いてるのかについては少し疑問な気もするんだよね。ダウンは看護師であって医師じゃないので、患者に寄り添って辛さを共有する優しさが必要なのは分かるけど、結果的にうつ病を発症してしまったダウンを見ていると、共感力の高過ぎる人は精神疾患の対応には向かないのかもしれないと思ったりも。精神的な強さが必要な仕事なんじゃないかな。
(私も実は高校時代、大学に行ったら犯罪心理学を専攻したい!って思ってたんだけど、そっち系の本をあれこれ読んでたら結構自分自身がヤバくなってきて「私には向いてないな…」と思ってやめました~。精神的に強い人間でないと精神疾患を捉えるのは難しそう)
モラルのない世界…
唯一しんどかったのは、精神科に入院していたことを知られたダウンが退職に追い込まれそうになるシーン。
掲示板に書き込まれて炎上するくらいはあり得るのかな?とは思ったけど、その後デモにまで発展しちゃってて「え!?そこまでするの~?」ってちょっと信じられなくて。
情熱的な国なのは承知してるし、ドラマの演出なのでオーバーに描いてるのは分かるけど…これはさすがにないんじゃないかな~。精神科への入院歴があるってだけで看護師を退職にまで追い込む必要ないよね?担当看護師の変更をお願いしたり転院を希望する自由はあるとは思うけど、入院歴があるだけで1人の人間を退職にまで追い込むことが倫理的に受け入れられるの~?
過剰反応する人はどの世界にも1人、2人はいるかもしれないけど、結構な大人数でデモしてて…、実害も無いのによくそんなことできるな…って相当ひいちゃった。
総合失調症の妹が原因で引っ越し先のマンションでトラブルになっちゃう師長の話もそうなんだけど、個々の不安や陰口はあるとしても、面と向かって引っ越しに「嫌です」と言われたりするのは、なかなか凄い世界だなと…。これが現実なら、救いがないなあ。目に見える非正常性を避けたところで、正常そうに見える人が実は危険だったりするものだと思うのに。
ヤンニョムチキンが好きだったのか!
韓ドラの幼馴染ロマンスが好きだから「面白くなりそう!」って期待してたけど、残念ならロマンスは薄めでちょっと残念だった~!まあ2人とも闘病中だったし、それどこじゃなかったとも言うw
ヨン・ウジンよりドンユン君の方がもともと好きなのもあって、最初は圧倒的にユチャン推しだったんだけどね。でもダウンがフライドチキンよりヤンニョムチキンが好きなことをユチョンは知らなかったじゃん。本当に好きなものを言えない相手って、果たしてダウンにとって居心地の良い相手なのかな?って疑問に思っちゃって。やっぱりユチョンとは親友のままのほうがいいって後半は思ったけど(それに結婚するならやっぱ医者がいいかな~とか…打算的でスミマセン)。
でもドンユン君はやっぱ好きだわ~!やっぱり声がカッコイイ!(声フェチなので全てを声基準で考えがちですw)。あんな良い声してるのに、高い声で女性役やってた「ノクドゥ伝」は今思い返してみても笑える~。Netflixではドンユン君主演の新作「砂の上にも花は咲く」の配信が始まってるけど、新作見る前にもう1回「ノクドゥ伝」見てこようかな~w
韓国では看護師さんも先生って呼ぶんだね(先生「선생님(ソンセンニム)」の略「쌤(ッセム)」を付けて呼んでた)。あ、そうそう、主任看護師役のイ・サンヒは元看護師なんだそう~。