「シカゴ・タイプライター」「ソウル・バイブス」とユ・アイン作品を続けて見てまーす。
この映画では悪役の演技を披露!この役はほんとイカレた男で腹立つんだよ~!!wやっぱりユ・アインはカッコイイし上手いんだよなあ~w
作品情報
- 邦題:ベテラン
- 原題:베테랑
- 英題:Veteran
- 公開:2015年
- 上映時間:123分
- 日本国内配信:Amazon prime video・U-NEXT・Hulu(2023.12現在)
予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)
総合評価 91点
ユ・アインが演じる傍若無人な財閥御曹司を、ファン・ジョンミン演じる熱血おじさん刑事が追い詰めていく痛快アクション。
「ナッツ・リターン事件」の翌年に公開され、韓国では1340万人動員の大ヒット作。
ユ・アインの悪役っぷりが見事過ぎて、痛快さマシマシだった!
感想
笑いと皮肉がとにかく痛快!!
いやー、良い映画だった!これは久々に見て良かった映画w
考えてみれば、財閥の腐った御曹司を熱血刑事が懲らしめる勧善懲悪モノって、既に何度も見てるテーマなんだよね。それなのにこの映画に心惹かれたのは、コメディと残酷さとカッコ良さのバランスが良かったから。しかも転がるように疾走するスピード感のあるストーリー。そこにちりばめられた笑いと皮肉は、痛過ぎず狙いすぎずで実に痛快だった!
そもそも私、悪役のユ・アインが見たくてこの映画を見始めたんだけど、主演のファン・ジョンミンが演じてる主人公ドチョルに見入ってしまったのよね。一見小汚いおじさんだし(役だよw)ひょろっとしてて隙間に挟まりがちだし(w)、決してカッコイイ役ではないんだけど、彼の視線ってすっごく真っ当なのよ。
主人公ドチョルは、家族のために持ち家が欲しくて昇進もしたい普通の中年警察官(で足も臭い…w)。知り合いの運転手と景気の話をして、その息子に小遣いあげたりする、ごく普通のおじさん。正義感は人より多少強いかもしれないけど、元々そういう仕事だし。
いわゆる勧善懲悪の刑事モノって、懲らしめるべき相手が親や友の仇だったり過去の因縁だったりするけども、ドチョルには過度な正義感が無いところが逆にしっくりくる。ちょっとクセの強いおじさん刑事が、知り合いの運転手の事故に感じた違和感に対して、「それはおかしいだろ?」っていう実にシンプルな問題提起をしているだけ。
彼の主張に単純に共感できてしまうからこそ、目の前に立ちふさがる様々な困難に立ち向かう彼の姿には容易に感情移入できるし、コメディタッチで軽快に打ち負かしていく姿がとても痛快に映った!
そんなドチョルをサポートする過激でファンタスティックな同僚たちや、シャネルのバッグも札束も突っぱねる美人の奥さん、なんだかんだドチョルに捜査させてくれるチーム長と隊長(総警)も(「うちのマンネ刺したの誰だ?」って吠えるとこ好き)、ドチョルの周辺を彩っている非凡で愛すべきキャラクターたちも見ごたえたっぷりだったw
(ちなみにカメオ出演も豪華で、イ・ドンフィやパク・ソダム、最後にはマ・ドンソクまで登場します。「え、嘘…マ・ドンソクとユ・アインの喧嘩が始まるの!?」って思って慄いてたら「何もせーへんのかーい!」ってズッコケたけどw)
そして最後に、私が見たかったユ・アインの悪役は想像以上だった!私が見たかったのはまさにこれだよ~w
ちょっと悪い男とか悪ぶってる奴とかいうんじゃなくて、細胞レベルで完全に腐ってる男の役を完全に演じ切ってた。イラついている演技が特に最高~!!あんなカッコイイのに画面に映るだけで嫌悪感を感じさせるとはさすがユ・アイン…!wまさに”見るに堪えない男”で、こいつの罪をなんとかして暴いてやる!と誰もが感情移入できるキャラだった。完璧です!!
なんで最後にバイク?って思ってたら、暴走する車の下にバイクを入れ込んで空転させるとは!!あのシーンには唸った!