韓国ドラマ「ハピネス」の作品情報・あらすじ・感想

世界でも怖いことで有名なジャパニーズホラーで育ったはずの私ですが、ホラーはほんと苦手。貞子の国の人なのに。

「来~る~♪きっと来る~♪」って、もうゼッタイ来るのは分かってるんだけど、それが余計に怖いんだよね~!

というわけで今日は久々のホラージャンルのドラマ「ハピネス」の感想を。
想像してたのの10倍怖かったよ~。しかもロマンスが想像してたのの20倍薄味だった~w

目次

作品情報

  • 邦題:ハピネス
  • 原題:해피니스
  • 英題:Happiness
  • 放送:2021年
  • 話数:12話(1話約60分)
  • 日本国内配信:Netflix・U-NEXT(2024.2現在)

予告編

あらすじ

膝の故障によりメジャーリーガーの夢を諦めた高校生のイヒョン(パク・ヒョンシク)は、ある事件をきっかけに同級生のセボム(ハン・ヒョジュ)と運命的に出会う。

それから12年後、セボムは警察特攻隊の戦闘要員に、イヒョンは刑事になっていた。新築マンションの募集を知ったセボムは、入居資格のポイント稼ぎのためにイヒョンに契約結婚を持ちかける。

しかし2人が入居したマンションでは、発症すると狂暴化し人を襲う謎の感染症の患者が発生。感染拡大を防ぐためマンションは住人ごと封鎖されてしまうのだった…

新たな感染症が発生した近未来で、閉鎖されたマンションでの生き残りをかけた戦いを描いたサバイバルスリラーです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 86点

ゾンビがいる閉鎖空間で生き残りをかけて戦うサバイバルスリラー。
ゾンビ化の設定がユニークで面白いのと、主演カップルのケミが圧倒的に良いところは高評価!
展開の読めない前半は怖さを忘れて見入っちゃったけど、終盤はゾンビホラーというより人間群像劇になっていって…最後はカオス!!

感想

ゾンビ化の設定が秀逸!

クライムとかは大丈夫なんだけど、ホラーだけは苦手~。怖いから普段はあまり見ないようにしてるんだけど、私の大好きなヒョンシクとハン・ヒョジュ出てるからずっと観たいなと思ってて、遂にNetflixに登場したので挑戦してみたよ。

いや~、やっぱりホラーは怖い!!心臓に悪い!w

ゾンビ来るぞ…ゾンビ来るぞ…ゾンビ来るぞ…キタキタキタ!……ギャアァァ!!ってなるので2話見終わった時点で私の魂が抜けそうに…

これワタシ12話もちますかねぇ…?

と心配になったものの、無事に生きたまま完走しました!

前半の方が恐ろしいシーン多めなので、前半さえ耐えられれば後半はまあなんとかいけるはず…(なのでホラー苦手なみなさんも頑張ってください!w)

ストーリーの舞台は、新型コロナ禍が終わった近い未来(ドラマの設定では2023年9月)。そこで新たな感染症が発生して人々は再びパニックに…!っていうお話。

もちろんこの感染症は上気道症状が出るとかそういう風邪みたいのじゃなくて、ホラーではお馴染みの(?)狂暴なゾンビになっちゃう未知のウイルス。やっぱりこのゾンビ化は、嚙みつかれたり引っかかれたりすると人から人に伝染るんです。こわいよーっ!

tvN公式より

ゾンビを扱ったドラマや映画は数あれど、このドラマのゾンビ化の設定がすごく面白かった!

このドラマで出てくるゾンビ化の特徴1つ目は、発症を理性でコントロールできること。

感染しても発症まではかなり時間がかかるウイルスで、徐々に喉の渇きが我慢できなくなっていって、遂には人の血を求めて人を襲うようになるんだけど(これが発症)、なんと発症しないようにある程度は理性でコントロールできるという、とても人間味のあるゾンビ化設定!

そしてゾンビ化の特徴2つ目は、発症しても一定時間が経過すれば再び正気に戻ること。

感染すれば終わりというわけではなくって、発症後も一定時間が経過すれば正気に戻り、その後も発症と正気に戻るのを繰り返すのもまたユニークな設定。そのため一度発症しても再び人間として会話することは可能であり、発症時だけ隔離しておけば、必ずしも人に危害を与えるというわけじゃないのよね。

つまりは「ゾンビになったから殺しても構わない」という感覚にはなれないところが、また物語を深くしていくのです~。さらに言うとゾンビ化して暴れている最中でも、武術に慣れた人間なら無傷のまま制圧できないこともないので、ゾンビだからといって安易に傷付けることさえ躊躇するわけで…。

射撃や爆破でゾンビを制圧するタイプのゾンビドラマとは大きく違って、「感染したからといって殺すわけにはいかない」というこの設定が、主人公たちの安全確保をより困難にしていくところも、他のドラマにはない見どころになっている気がしたよ。

tvN公式より

ゾンビとの戦いから人間群像劇へ

前半ね、すごく面白かったの!
突然結婚しちゃうし、結婚相手のイヒョンが肺炎治療薬の捜査に命じられるし、ゾンビがうじゃうじゃのコンテナに頭から突っ込んでも傷ひとつできないし、ゾンビ増殖中の危険なマンションに自ら残るって言い出すし、15階建てのマンションが20棟くらい並んでいる団地まるごとを完全閉鎖しちゃうし、そんなわけないだろ~!?ってことが棚ぼた式に次々に起こるんだけど、そんなのフィクションだからケンチャナ!ケンチャナ~!(大丈夫!気にするな~の意味ね。ちなみに私の脳内では全てのケンチャナ!ケンチャナ~!がイ・イギョンの声で再生されますw ホンモノが見たい方はこちらの動画の1:00くらいからをどうぞw)

それでも前半はとにかくスピード感があって、アッと息をのむような展開が次々に起こるので「どうなっちゃうの~?」って視聴が止まらない!

tvN公式より

(ホラーあるあるだけど)ゾンビがいっぱいの危ない場所になんて行かなきゃいいのに、ヒロインのセボム自ら突っ込んでいくんだわ。セボム曰く「知らずに怯えたくない」んだってよ~。こっちは知りたくもないし怯えたくもないってば~! 「ハピネス」って幸せって意味じゃなかったのか~?とか文句言いながら、怖いもの見たさでついつい見ちゃって、なんだかんだホラーを楽しんでる自分がいたよ。

契約結婚した夫婦が主人公っていう完全なるラブコメ設定にも関わらず、2人の新居には同僚のおじさんと隣んちの子供が同居することになっちゃって、ロマンスはおろか同じベッドで寝ることすらないラブコメ0%のストーリーにはこっそり泣いたけどw

tvN公式より

しかし…残念なことに8話くらいからちょっと中だるみアリ!?
信じがたいような事件はあまり起こらなくなってきて、主人公たちが階段上ったり下りたりする映像が続くばかりで、なかなか解決への糸口が見えてこなくてヤキモキしちゃう。

ハリウッド映画ならここから先は「ゾンビ VS 人類の英知をかけた戦い」になるのが定番なんだろうけど、このドラマのストーリーは、ゾンビとの死闘から→住民同士の醜い戦いに大きくシフトチェンジしていきます~。

tvN公式より
momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

マンション全体を1週間隔離するだけの計画だったはずが、すぐに街全体にも戒厳令が出されて、支援物資は途絶え、通信は遮断され、ついには電気も来なくなって…。

外部の情報がないまま孤立してしまったマンションの住人たちが、食料や水を巡って争い合う人間同士の醜い戦いがストーリーのメインになっていき、遂には集団心理による殺人まで起こるという恐ろし過ぎる展開~!!

人間誰しもが心の奥では醜い欲望を持っていて、非常事態にはそれが露呈するんだろうけど…。感染してゾンビになるのも怖いけど、私欲のために命までも狙う人間の方がよっぽど怖いんだよね。

tvN公式より

ただこの部分の描写はさすがにちょっと性急だった気がしたんだよなあ。
実際は徐々に追い込まれていったのかもしれないんだけど、そうなるまでの住民たちの感情変化も分かり辛かったし、そもそもこのマンションには人を殺せる残忍な人が多すぎる…。

ほんの少し前までは、トイレも流せない不衛生な状態に耐え、表面上であれ封鎖解除を信じて秩序を保ってたはずなのに、ある日突然に壮絶な殺し合いが始まって、道理も法律も無視した惨状になるのは、急展開過ぎて気持ちが付いて行けなかった~(というか最後こんなに駆け足になるなら、中だるみの時間を有効に使えば良かった気も?)。

それにさ、通信が遮断されているので、もしかしたら外の世界も感染が蔓延して世界も崩壊してる可能性も十分あったわけじゃん。いつ外に出られるかも分からない状況なのに、住民代表の地位とかお金とかに執着するのも理解できなかったし、わずかな食料を内輪で奪い合ったって生き延びられる日数なんてたかが知れてるのに、…どうしてマンションの中だけで全てを完結させようとするのかもちょっと分からなかったかな。それだけ追い詰められてたのかもしれないけど。

tvN公式より

その一方で、主人公の2人が冷静過ぎるのも逆に気になってしまって。

ある日突然ゾンビが発生した事態だけでも超ビックリなはずなのに、主人公たちは食料も水も感染もそんなに心配してないし、電力が停止しててもグーグー寝てられるとは、もうこの人たちどんだけの強心臓。肝の座り方が尋常じゃないのよ~。特攻隊や刑事で腕力に自信あってもメンタルまで強い人間はそうそういないはずじゃん~。

これはよっぽど腕力に自信があるんだろうと思いきや、ゾンビとマンツーマンだと毎回割と押され気味。主人公2人でゾンビ1人をようやく制圧できる感じなのに、セボムは1人でホイホイ出かけていっちゃうし、もっと危機感もってくれ~!あなたの体には貴重な抗体があるんだよー。

tvN公式より

住民たちも、それからハン・テソク中佐もそうなんだけど、理性が崩壊しそうなほど混乱する現実の前で、彼らが描いていた未来がいまひとつ見えてこなかったのがちょっと残念。終始落ち着いていた主人公2人も、どういう未来を信じて戦っていて、どんな感情で耐えているのか、もっと見せて欲しかった気はちょっとしたかも。

ベストカップルTOP10入り決定w

それにしてもパク・ヒョンシクとハン・ヒョジュの主演カップルがすごくお似合いだった!
2人とも優しそうで落ち着いた雰囲気が最高~!ヒョジュがたぶん4歳年上なんだけど、かなり好きな組み合わせだわ。私の中の韓ドラベストカップルTOP10には入りそうw

tvN公式より

特にこのハン・ヒョジュがめちゃくちゃ好きだった。私はちょっぴりクレイジーな女性主人公が大好きなので、演じてたセボムはまさに私のタイプ~。冒頭の特攻隊のシーンからしてもう既にカッコ良いんだけど、言動も行動も一貫しててるのがすごく魅力的。このドラマでは自宅マンションが舞台なので、ラフな服装にふわふわしたウェーブヘアとかほんと可愛いかったよ~!

tvN公式より

2010年のドラマ「トンイ」のイメージが強いハン・ヒョジュだけど、2023年にはドラマ「Moving」も話題になってたよね。このドラマ「ハピネス」は2021年の放送で、彼女は2016年の「Wー君と僕の世界ー」以来、5年ぶりの韓国ドラマ出演だったそう。

そしてその5年の間には、マッド・デイモン主演の映画「ボーン」シリーズのスピンオフドラマ「トレッドストーン」のメインキャストに抜擢されて、なんとハリウッド進出してるんだよね。ヒョジュ凄い~!ドラマは残念ながらシーズン1で打ち切りになってるけど、アクションシーンもたっぷりありそうなので後で見てみようかなあ(Amazon Prime Videoで見られるらしい)。

tvN公式より

ドラマ「Wー君と僕の世界ー」や映画「ビューティー・インサイド」で演じたような、清楚な見た目の通りのふわっとした女の子の役も当然合うんだけど、ハリウッド進出後に見せているアクションのイメージも、彼女のギャップが活かされてて凄く好き。170cmと身長もあるし体がしっかりしてるのでアクションも映える。映画「パイレーツ:失われた王家の秘宝」の船長役もカッコ良かったし!

tvN公式より

一方のヒョンシクはもう常に私の好きな俳優ベスト5に入るくらい、もうずっと長いこと好きなので、特にどうこう言うことももはや無いんだけどw

彼も実はこのドラマが、2018年の「SUITS/スーツ〜運命の選択〜」以来3年ぶりのドラマ出演。除隊後復帰作でもあるんだけど、入隊前よりだいぶ体重が増えたように見えて、このドラマの予告編を見た時に私は結構衝撃を受けたんだよね(現在配信中の「ドクタースランプ」ではすっかり体重戻してシャープになった印象?)。

しかーし、このどっしり感がこのドラマの中ではむしろ活きてて、なにしろ食料不足の中で彼はゾンビと素手で戦わなきゃいけない役だから。 なんていうか、現場感?みたいのがあったw

tvN公式より

序盤に刑事役で出てきたときには「こんなカッコイイ刑事なんていないでしょ~!」って思っちゃったし(だって現場で白いパンツ履いてる刑事なんて初めて見たよ~?おしゃれかw)、マンションに閉じ込められてからはイヒョンがちょいちょい奇抜なデザインのジャケット着てて…なんなのそのジャケット?なんて書いてあんの?どこで売ってんの?なんで買ったの?といちいち突っ込まずにはいられなかったけどw(ちなみに気になって調べた結果、こちらの↓ジャケットはFUTURETROのRETRO HARRINGTON JACKETで397,000ウォンだそうです~)

tvN公式より

体格良いのに加えて、足にしがみついてくるくるっと寝技を決めてみたりと格闘スキルも高いし超素敵~。7話でセボムがテソク中佐に連れ去られるときに、車を追いかけて走ってきてコンテナに足をかけてフロンドガラス側に回り込むのめちゃくちゃカッコ良くて痺れた~!ww

セボムを高校時代からずっと好きだったぽいのに、何も言わずに同じ警察に就職してずっと近くにいたの、ちょっと、ほんのちょっとだけよ、正直怖いような気もしたけど…でもセボムも好きならそれでいいって話よね。

セボムめちゃくちゃ愛されてていいなあ~。こういう旦那さんと結婚したら幸せだろうなあ~。てゆうかヒョンシクが旦那さんって幸せ過ぎて生きていける自信がないわ~…と最終話で澄み渡る青い空を見て虚しく思った私でした(何の話だよw)。

tvN公式より

ホラーといえば、今まで色んな人から「キングダム」と「今、私たちの学校は…」が面白いよと教えて頂いてるんだけど、いつか挑戦できる日が来るのかなあ?やっぱり私はゾンビが怖いよ~!

OST

怖すぎてOSTを聞いている余裕はあまり無かったけど…
それでも印象的に残ったインスト曲を2曲紹介。これを聞けばあんなシーンやこんなシーンを思い出すはずw
「Portrait」

「Chaos」

最後にボーカル曲「What Lies Ahead」も。
こちら3曲全てJoe Layneです。

momoruru

セボムの同僚役で序盤からイ・ギュヒョン出てきて期待したのにカメオ出演だったのね~。あっという間に取り押さえられて、あとは肉食べてただけだった…

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