韓国映画「ロ・ギワン」の作品情報・あらすじ・感想

いよいよ年度末!忙し過ぎてなかなか韓ドラ観る時間が作れなくて辛い…
しかも花粉が飛びすぎて、薬飲んでるのにくしゃみが止まらなくて辛い…
けど、落ち着いたらいっぱい韓ドラ見るんだ!って希望を捨てずに生き抜くぞ~。

今日は少し前に観たソン・ジュンギ主演映画の紹介をちょこっとだけw

目次

作品情報

  • 邦題:ロ・ギワン
  • 原題:로기완
  • 英題:My Name is Loh Kiwan
  • 公開:2024年
  • 上映時間:131分
  • 日本国内配信:Netflix(2024.3現在)

予告編

あらすじ

母と共に中国に逃亡した脱北者のギワン(ソン・ジュンギ)は、中国当局に追われる中で母親を失う。絶望の中、生き延びるために彼は身一つでベルギーの地に辿り着くのだった。

厳しい冬を迎えたブリュッセルで、ホームレスとして過酷な生活を余儀なくされたギワン。しかしそんなある日、この街に暮らす韓国人のマリ(チェ・ソンウン)と出会ったことで、彼の生活にも微かな希望が見え始めるが…

異国の地で懸命に生き抜く脱北者の人生を描いたヒューマン&ロマンスです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 83点

異国の地で生きる脱北者の辛い現実と微かな希望を描いたソン・ジュンギ主演作。
厳冬のヨーロッパでホームレス生活するシーンはとにかく過酷で、見ていて辛くなるほど。
マリのキャラ設定には最後まで疑問が残ったけど、マリ役のチェ・ソンウンの演技はめちゃくちゃ良かった!

感想

すっごく寒そう!!

前情報なしで見始めたんだけど…想像以上に暗かった~!
暗いし寒いし時々痛くて結構切ない映画かも。

ストーリーをざっくり言うと、北朝鮮から脱北し自らの出自を偽って生きる1人の男性が、やがて自分の本当の名前で生きられるようになるまでの激動の人生を描いたお話(&ロマンス)。

母親の遺体を売った金で、なんとかベルギーの地に辿り着いたものの、言葉も通じない身寄りもない国で異邦人として生き抜く様子は、見ていて辛くなるほど。

特にね、ヨーロッパの長い冬のシャビーな感じが恐ろしいほど胸に染みるんだわ~。先進国の誇りを漂わせてくる難民審査も、ああ、これぞまさにヨーロッパ!というかヨーロッパの過酷さ!
この雰囲気を出すのが上手い。

って知ったようなこと書いてるけど、実は私ベルギーには行ったことなくてですね。
というわけで、ちょっと調べたところによるとベルギーは、フランス・オランダ・ドイツに囲まれた西ヨーロッパの国で、EU 本部や NATO 本部があることでも有名。ふむふむ。

なんだけど、ベルギーといえば私にとってはやっぱり「フランダースの犬」なわけよ。あれも冬はめっちゃ寒そうだったじゃん。ネロが死んじゃうアントワープ聖母大聖堂のシーンなんて、外は猛吹雪だし、石の床もキンキンに冷えてそうだったし、「パトラッシュ…なんだかとても眠いんだ」ってあれは絶対低体温症~!あれ?何の話してたんだっけ?(って脱線してすみません)

とにかくw ベルギーの冬は厳しいんだろうと思うのよ。そんな中で空き瓶集めては日銭を稼ぎ、窓の壊れた公衆トイレで寝泊まりして…ほんと凍傷になりそうなくらいに寒そう~。

しかも夜の川に落ちちゃったりしてさ。真冬に服も靴もずぶ濡れになるなんていうのは、もはやイコール死なわけじゃん。アナ雪でアナが川に入ってドレス凍ったときと同じやつ。カチンコチンよ。

こんなにも過酷なのに…自分の命を犠牲にして息子を生かそうとした母の想いがあるから、ギワンは何があっても死を選ぶという選択肢すらない。難民認定を諦めるわけにはいかない。とにかく辛い。

この前半パートの描写がめちゃくちゃしんどかった…。

マリは原作に登場しない!?

しかしマリの登場で状況は大きく変わり始め、ギワンはようやく家の中で眠る生活を手に入れて、難民申請の手続きも進んでいき、遂にはマリとのロマンスの予感も…と、ようやくギワンの人生にも明るい兆しが見え始めるんだけど。

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

けれど、このマリ周辺の人物描写がいまひとつ分かりにくかった~!マリはベルギー国籍を持つ元射撃選手だそうなんだけど、バー経営者シリルの女なのか?麻薬?借金?賭博?マフィア?次々に色々出てくる要素の詳細はどれも不明のまま。

シリルはマリの射撃の腕前をかっているようだったけど、試合では相手を買収してたりするので、腕前そんなに関係なさそうだしねぇ。てゆうかこの、簡単に買収できそうなルールの賭博、一体なんなの~??

過酷な運命に翻弄されるギワンが、寒さと飢えに耐えて実直に人権を取り戻そうとするお話だったはずなのに、マリの登場によって、最終的には外国のマフィアに追われて逃げるという壮大すぎるギャング展開になっていき…

どうやら難民認定は受けられたものの、最後はマリを追いかけて再びギワンも異国の地へ。

まあハッピーエンディングなのは良かったんだけどさ。

これソン・ジュンギがやる必要あったのかな…?とちょっと思ったんだよなあ。

彼が今まで演じてきた面白カッコ可愛い役とは全く違う方向性で新境地を開拓するのかと思いきや、なんだ結局ロマンスなの~?という気持ちと、そうはいってもロマンス薄味で最後までひたすら耐え忍ぶ男を演じたとして、それ映画として面白いのかな?という気持ちもあって、正解がよく分からない。

実は、マリは原作に登場しないキャラクターなんだそうで(このメロ改変にはジュンギは当初難色を示したんだそう)、このストーリーを映画として成立させるためには、エンターテインメント性を高めるためのメロ改変は必要だったんだろうね。

ただ、母親の願いを叶えるためにボロボロになっても生き続けるしかない脱北者ギワンと、母親の死(殺人ではなく本人が望んだ安楽死)にショックを受けて麻薬に手を出しちゃったお嬢様マリとを、同列で語ることで違和感が生まれた気がするんだよね。

母親の死という2人の共通点からロマンスに発展させる流れなんだとしても、マフィアまで登場させてマリを墜落させて彼女の人生の過酷さを作り出すよりも、安全地帯のマリが手を差し伸べるだけの関係ほうが自然だったのかも?なんてちょっと思ったかな。

主役(童顔ジュンギw)を食うソンウン

ソン・ジュンギが北朝鮮の言葉を喋ってるの初めてみたので最初はかなり斬新だった!

相変わらずとてつもなく童顔だった~、けど私は「財閥家の末息子」の視聴を通じて、つるつるの若見えお肌は映像の補正によって作り出せることを知ってしまったので(w)、ジュンギってリアルにこのお顔なの?それともシワとか消してるの?って映像補正のことをが気になりすぎてる自分がいた…(スミマセン)

そしてこの映画、明らかにソン・ジュンギの映画のはずなのに、演者としては圧倒的チェ・ソンウンが目立ってたんだよ~!

チェ・ソンウンは凄いぞって何度か聞いてきたけど、やっぱこの人は別格かも。勘が良いというか感覚で演じているような印象があって、天才肌だなあと思う女優さんの1人だなあ。パク・シネにも雰囲気が似てるんだけど、作りこまれた演技するパク・シネとは対照的に、危うくて目が離せないような魅力的な演技をするイメージある(「青春MT」にも出てたよね。独特な雰囲気のある人だった!)。

ちなみにこの映画の計画はなんと2017年から始動していたんだそうで(最初のオファーはジュンギが断ったみたいよ)、5年越しの製作なんだそう。チェ・ソンウンって2018年デビューなので、この計画が始動した時のマリ役候補は誰だったんだろう?とか想像するとちょっと面白いね。

momoruru

ベルギーが舞台ですがロケ地はハンガリーだそうです…(
ええっ!ハンガリーだったの!?)

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