最近芸能人のインスタとか見てると、パク・ソジュンをはじめ、シャネルのツイードジャケットを男性が羽織るのが流行ってるぽいよね。3月に菅田将暉くんがシャネルのジャケット着てたのを見た時から「えええ!それお母さんの入学式スーツ!?」とか思っちゃったんだけど、未だに全く馴染めないわ~(時代に全然ついて行けてないない私…)。
とまあ、それとは全然関係ないんだけど(w)本日は震撼の本格サスペンスドラマの感想です~。
作品情報
- 邦題:なぜ、オスジェなのか
- 原題:왜 오수재인가
- 英題:Why Her?
- 放送:2022年
- 話数:32話(1話約30分)※放送時16話(1話約60分)
- 日本国内配信:Amazon prime video・Netflix・U-NEXT・Leminoプレミアム・Hulu・ABEMA(2024.7現在)
本作品の配信情報は2024年7月12日時点のものです。配信が終了している、または見放題が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはLeminoのホームページもしくはアプリをご確認ください。
予告編
あらすじ
引用元:なぜオ・スジェなのか|ドラマ公式サイト
評価(momoruruが勝手に採点♪)
総合評価 89点
国の支配までをも目論む権力者たちの果て無い欲望のために、人生を狂わされた女性弁護士が、彼らを踏みにじるまでに上り詰めようとする復讐サスペンス。
狡猾な権力者たちを相手に、表情ひとつ変えずに互角に渡り合っていくスジェの気迫にしびれちゃうこと間違いなし!
感想
巨悪と戦う復讐ドラマ
主人公オ・スジェが弁護士なので、これもまた弁護士ドラマなのかな~?と思いきや、予想外に一風変わったサスペンス&ロマンスだった。法廷のシーンはあまりなくって、その代わりに企業買収、ロースクール、リーガルクリニック、懲戒委員会などなど割と珍しいものが登場しつつ、最終的には巨悪への壮大な復讐劇だった。
序盤では自分が上り詰めるためにどんな手でも使うスジェの賢さに感嘆し、悪賢い古だぬき3人組を鮮やかにあしらうスジェの技量に酔いしれちゃう。そして、ようやくスジェの過去が明らかになってからは、彼女の目的に驚きつつも、その復讐劇から目が離せなくなっていく重厚なサスペンスドラマなのよ。
白いベンツ久々に見た
ソ・ヒョンジンが非情で冷酷な女性弁護士オ・スジェを演じてるんだけど、最初はちょっと違和感があったかも。だって彼女は見た目が派手な人じゃないし、どっちかっていうとホンワカしたイメージで良い人そうなんだもん。
そんな彼女が白くてでっかいベンツを転がして(御曹司でもなかなかベンツは乗らない気がするぞw)、狡猾なおじさまたちと渡り合っていくんだけど、危機的状況でも表情一つ変えず巧みに交渉を仕掛ける冷淡さに、トーンの変わらない彼女の低音ボイスはすごく合ってて、見ているうちに馴染んでいったキャラクターだった。
オスジェは巨大なローファーム内でトップの成績を上げている弁護士なので相当稼いでるみたい。愛車の白いベンツだけじゃなく、スーツも高そうなの着てるし、ハイヒールもルブタンだったりして、ファッションはシックかつゴージャス。最後までブレない切れ味なのがカッコ良かった!
イニョプの若見え問題に直面w
これだけはどうしても言いたかったんだけど…
このドラマ、ファン・イニョプが若く見え過ぎて色々な設定がバグってたのよ~!ww
まずね、彼の10年前をイ・ユジン(実年齢18歳)が演じてるんだけど、そこから10年経ったはずのファン・イニョプ(32歳)がどう頑張っても20代前半くらいにしか見えなくって…しかも顔が結構違うから…え??これ別人じゃないの?同じ人の10年後?どういうこと??って設定が全然飲み込めなかったじゃんかw
「10年も経過してる&名前も変えてるから、10年前に出会っていたオ・スジェから気付かれない」という設定があるので、敢えて別人をキャスティングしてるんだろうけど…こ、これはちょっと分かりにく過ぎる~!
だってイニョプは30代には見えないんだもんさー。このドラマの2年前、2020年の「女神降臨」と「18アゲイン」では高校の制服着て歌うたってたばっかりなんだものw
「なぜあなたに気づかなかったんだろう」ってスジェが本気で後悔するんだけど、いやいや、それスジェは悪くない。フツー気付かんよ。あれは気付かん。10年経ってる感じしないしw
ちなみにイニョプの演じていたコン・チャンは水産店の元社長であり現在はカフェの共同経営者(かつビルオーナー?)という大人な役だったと思うんだけど、あまりにフレッシュなのでキャンパスにめちゃくちゃ溶け込んでて大学生にしか見えなかったぞw
ファン・イニョプが若く見えるのって、顔が若いのもモチロンあるけど、それ以上に体が華奢だからかも。モデル出身だからか、とにかく線が細いのよ。体つきが若いっていうのかな?
ああ、そうそう、「女神降臨」でチャ・ウヌの体が「ゼッタイ高級なプロテイン飲んでるよね?」ってくらい完全に出来上がり過ぎて高校生に見えなかった問題(?)と同じ理由と推定w
あっ、それと、自称「走り方研究家」の私の観測によりますと、イニョプはそんなに運動得意じゃない系かなーと勝手に妄想。(走ってるシーンの手足の動きに違和感を感じましたっ!)
イニョプってやんちゃな高校生役の印象強いしハマリ役ではあったけど、本人はたぶんこのコン・チャンみたいに繊細な人なんじゃないかなーって思ったりも。体育会系じゃなさそうだし、喧嘩とか絶対しなさそう。だってあのナイーブそうな喋り方。そして優しそうなあの声…なんか…今にもポケットからマイク取り出して歌い出しそうで…勝手にドキドキww(「女神降臨」と「18アゲイン」でも歌ってるけどミュージカル劇の「アンナラスマナラ」にも出てるのよね)
今回の役はめちゃくちゃ難しい役だったと思うし演じるの大変そうだったけど、イニョプはどのシーンでもひたむきな演技をしてて頑張ってる感じがした。今後の成長に期待~。
濃いめの純愛に、じ~ん。
このドラマは主にサスペンス(一部ミステリー?)でありながらロマンスもあって、コン・チャンがオ・スジェのことを一方的に好きな状態から始まるんだけど、このロマンスがね、なんかすごく急なのよー!
普通なら2人が出会って、誤解したり衝突したり分かりあったりを繰り返しながら、ロマンスが進展してくものなのに、このドラマは最初っからいきなりラブ度MAX!「好き」とかすっ飛ばして最初っから「愛」なんだよー。
この続きはネタバレありますのでご注意を~
スジェは過去の悲劇のせいで感情を失って生きている人なので、何を言われても揺るがない冷酷さがあるから、そんな急に愛を…一方的に告白されても…君が誰なのかそもそもまだ知らないし…意味分からないじゃんとか思いつつ…
唐突な愛の告白に泣きそうになっちゃったじゃんか~!
「自分を信じてくれた」っていう事実だけで、よく知りもしない相手のことをここまで愛せるなんて凄いなって思ったし、彼女のどんな過去を知っても愛し続けられるところにも感心しちゃった。
ドラマ内ではロマンスはあんまり掘り下げられないし、ストーリーに占める要素はあまり多くはないんだけど、スジェの人生に与えられた唯一の救いみたいに見えて、濃いめの純愛っていうのかなー、結構好きな種類のロマンスだった!
ホ・ジュノの怖さに震撼
とはいえ、ソ・ヒョンジンとファン・イニョプを差し置き、このドラマで一番印象に残ったのは、やっぱりチェ・テグク会長を演じてたホ・ジュノだったんだよねー。
もはやソ・ヒョンジンとホ・ジュノ主演のドラマだった気も。
といかく、ホント怖かったんだよー、ホ・ジュノ。
あの世代には珍しく180cmもあって息子ジュワン役のチ・スンヒョンよりもデカイし、しかも胸板が厚い!
なんでかホ・ジュノは怖いだけじゃなくってIQが高そうに見えるのよね。その知能で全人類を支配しそうw(なんかスターウォーズのどこかの星にいそうな雰囲気もある気が…)
私が見たことのあるホ・ジュノ作品の中では、「スノードロップ」の国家安全企画部長役とか「名もなき野良犬の輪舞」のキム・ソンハン役も衝撃の怖さだったけど、やっぱり「仮面の王 イ・ソン」の辺首会の首領がテモク役が一番怖かったんだよなあ。知的な悪役がハマる。今回のドラマもテモクと並ぶくらいキレキレだったなー。
睡眠薬とかっぱえびせんをボリボリ食べながら焼酎で流し込む人、初めて見たし…。
あのシーンはある意味トラウマ級のインパクトだった。
やや詰めが甘いか??
割ときっちり事実を詰めていくタイプの重厚サスペンスではあるものの、ん?どうしてそうなる?と思うところもちょいちょいあって、私が一番謎だったのは、飼い主に反旗を翻した飼い犬(?)オ・スジェがずっと放し飼いになってたとこかも。
例えば、狡猾なおじさんズの足元を揺るがすような危険な情報が入ってるUSBの件。あれは絶対に奪い返さなきゃダメなはずなのに、おじさんズはなぜかそれをしばらく放置。だいぶ時間経ってからこっそり盗みに入ったりしてたけど、人を殺して埋めちゃうくらいの悪事を働いてきた彼らが、なぜスジェを尾行してすぐ始末しないのかという疑問がね~。スジェもドエライもん持って帰ってきちゃったのに、警備も付けずに割と普通にグーグー寝てて…あぶないったらない。(チェ会長にとってスジェは、そう簡単には殺せない人だったというのは後半で分かってくるんだけども)
それからハン会長の別荘のこともね。会長は事件のことを知らなかったわけだけど、別荘リフォームの際にゴミを壁の中に隠したのは業者が偶然やったこと?それとも息子くんの指示?偶然なら出来過ぎだし、息子くんの指示なら隠したまま売りに出すのは危険すぎでしょ。
スジェの死産のことも引っかかった。死産扱いにされても実際には生きていたくらいまで育ってたのなら、母親が子供の状態の確認はすると思うのだけど…(アメリカだったので分からないけど、日本の場合は22週以降だと出産と同様の手続きが必要だし)。スジェが、自分の産んだ子を一度見ずに死産で納得するなんて、ちょっと理解できないなあ。アメリカの地でさすがに代わりの子を見つけるのは無理だろうし。
あと、最終話の弁護士の懲戒委員会でチェ会長の息子ジュワンが勝手にしゃべり過ぎだよねwあそこ傍聴席じゃないのか~?委員会のメンバーより喋ってますけども。
あとこれは疑問ではないけど、必要以上にパク・ソヨンが屋上から落ちすぎな気も…。あの急にガッシャーンってなってビックリするシーンが何度も何度も繰り返し出てくるから心臓に悪いんだってば~。
大通りでは手の届く距離を保ちましょう
あとね、私はジェイに死なないで欲しかったのよー!
だってストーリー的にも死ぬ必要があんまり無かったよね???
しかもあれ完全に防げた事故なのよ。大通りで就学前の子供から目を離すなんてありえん失態だよ…。スジェは普段子供を見てない人だから仕方ないのかもしれないけど、私なら大通りのガードレールがない場所で子供が道路に近づいたら全力疾走して体の一部は捕まえとくけどなあ。というか走らなきゃ間に合わない距離まで子と離れないかも(わたし足が遅いから)。
しかもパパとママも道路の反対側から名前を呼ぶのは絶対ダメだろ~。一人で渡ろうとしたらどうすんだ?って考えるでしょ普通。もう、みんなして何やってんだ…。
ジェイが死んじゃったことで、その後のどんな幸せなシーンも全然手放しで喜べなくなっちゃって…私的には後味の悪いドラマに感じちゃったかも。
そんな幕引きでいいのか…
リーガルクリニックの学生たちが謎に多彩で(元刑事とか実は会長の息子とかハッカーの友達がいるとか)証拠探しに大活躍してくれてたので、何か決定的な証拠が出てくるのかと思ったけど、残念ながらラスボスであるチェ会長を追いつめるには全然至らなかったのよね。(ちなみに三角関係なのかなって超楽しみにしていたペ・イニョクは最初っからスジェに相手にすらしてもらえず、スジェのために父を裏切ったものの得るものも特になく、正直あんまり良い役じゃなかった…)
結局このドラマって、ハ室長が寝返ってくれなかったら、かつ、あんなにバッチリと証拠を残してくれなかったら、決定的な証言も証拠も永遠に見つからなくて、スジェは会長に完全に負けてたはずなんだよなー。
ハ室長がスジェに協力したのって、息子という縛りがなくなったタイミングだったからだし、そもそもそれってハ室長の気持ち次第。勝算のない賭けだったわけじゃん。せっかくここまでゴリゴリの心理戦とギッチギチの理詰めで上り詰めたスジェさんなのに、最後は人任せでラッキー的な幕引きなの~?て、そこがちょっと残念だったかも。
ともあれ多大な犠牲の末にようやく悪を暴いたスジェ。何も悪いことしてないのに酷い目に遭ったもんだなあーって思い返したとき、ふと頭に浮かんだのは、なんとも意味深だったカフェの名前「他山の石」。
「他山之石可二以攻一レ玉(たざんのいしもってたまをおさむべし)」
よその山から出た粗悪な石も自分の玉を磨くのに利用できるように、他人(古だぬき3人組)の悪事も自分(スジェ)を成長させる助けになり得たのだ、というのがこのドラマの解釈ってことなのかなー??他山の石が破壊力ありすぎて途中で爆死しそうにはなったけど…まあ終わり良ければ総て良し!ということで本日も一件落着ですw
OST
ドラマの雰囲気的にインスト曲が多めだったのもあって、そんなに記憶に残る曲はなかったんだけど、唯一耳に残ったのはGahoの「안개 속 어디로」かな。
で、結局「なぜオ・スジェなのか」は分からず仕舞いでございます。