韓国ドラマ「五月の青春」の作品情報・あらすじ・感想

ヒョンシクのファンミーティングのマニラ公演に行った友達が「ヒョンシクがタガログ語を話してた」って感動してた~。自分の国の言葉を話してくれると、なぜか嬉しいものだよね。言語って偉大~!

目次

作品情報

  • 邦題:五月の青春
  • 原題:오월의 청춘
  • 英題:Youth of May
  • 放送:2021年
  • 話数:18話(1話約45分)※放送時12話構成
  • 日本国内配信:U-NEXT(2024.5現在)

予告編

あらすじ

2021年、光州の工事現場で白骨化した遺体が発見される。その遺体は41年前の民主化運動の犠牲者ではないかとする声もあり…

41年前、1980年のソウルに暮らす医大生のヒテ(イ・ドヒョン)は、入院中のある女性の願いを叶えるため、父親には内緒で故郷である光州の病院へと訪れていた。

その病院でヒテが偶然見かけたのは、患者や副委員長に怒鳴られても顔色一つ変えない女性看護師ミョンヒ(コ・ミンシ)だった。やがて父親の命令でお見合いをしたヒテは、再びミョンヒと再会することになるのだが…

光州民主化運動の最中、運命の愛や親子の葛藤を鮮やかに描き出した感動のヒューマン・ラブストーリーです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 92点

1980年代のレトロな雰囲気たっぷりの、美しくて悲しいラブロマンス。
運命にように惹かれ合う2人が、数々の困難に立ち向かっていく姿を丁寧に描いていく完成度の高いストーリーが魅力。
明るく楽しいシーンも多かった前半から一転、後半は時代背景が主人公たちに暗い影を落としていって涙が止まらないよ~!

感想

完成度の高い名作ドラマ

今月はまずこのドラマ観ようって決めてた!
だって5月だからw

5月って本当に良い季節だよね。
朝晩の肌寒さも薄れきて、草木が一斉に生い茂って、一年のうちで一番好きな時期かも。

ドラマの中で、5月になると虫が鳴き始めるっていうシーンがあるんだけど、私の住んでる地域でもまさに一昨日の夜から急に虫が鳴き始めて「おおー!ほんとだ~」って1人テンション上がってた。

さて、このドラマは1980年の5月の光州を舞台に、青春のように眩しい日々を描いたレトロで切ないラブロマンス。

ヒロインに真っすぐに気持ちを伝える主人公ヒテの愛情には胸を打たれるし、数々の障害を乗り越えて進んでいく2人のロマンスがとっても素敵なんだけど、全体としては悲しくて辛い部分もたっぷりあるストーリーで…

というのも、このドラマの舞台となる1980年頃の韓国は、学生運動や労働運動も活発化していたまさに民主化運動の時代。そしてドラマ内でもセンセーショナルに描かれる1980年5月の「光州事件」は、民主化達成を目指して蜂起した市民たちを韓国軍が武力鎮圧した出来事で、軍との銃撃戦で少なくとも54人が死亡したほか、500人以上が負傷したという韓国の近代史でもっとも大きな事件の1つなんだとか。

そんな時代に、運命的に出会って恋に落ちた2人が、やがて激動の時代に翻弄されていくという…、美しくも悲しいラブロマンスだった~。

時代背景の描き方も上手くてレトロな雰囲気は見ごたえ十分。そして恋愛だけじゃなく家族愛でもしっかり魅せてくれる骨太系のドラマになっていて、全体の完成度はかなり高め!

韓ドラの中でもいわゆる「名作」の部類だと思うので、機会があったらぜひ見て損はないドラマかもw

ちょっとだけ無鉄砲w

2021年(現在)を描いた冒頭のシーンで白骨化した遺体が発見されてるので、最終的に誰かが亡くなってしまうという伏線はあるものの、そんなことすっかり忘れちゃってたくらい序盤が楽しかった~。

お金持ちの友達の代わりに行ったお見合いで運命の相手と出会っちゃうっていう、まるで「社内お見合い」のような出会い方とか(「社内お見合い」の方が後に作られてるんだけど)、本当のことが言いたいけど立場上言えないっていう葛藤も面白かったなあ。

損な役回りばかりしてきた貧乏女子が、ある日突然上流階級のイケメンから迫られるって、完全にラブコメ展開w そういうの好き~。

ヒロインの勇敢な生き方もカッコ良かったし、クラシカルなファッションも可愛いし、イケメン医学生ヒテの恋愛攻撃力がかなり高くて面白いから、ドラマの前半はすっかり夢中になっちゃったw

ただ、途中で、私がめっちゃ醒めたポイントがひとつあって。

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~


いくら運命の相手がOKしてくれたからといって、婚約式の途中で他の女と逃げるのは人としてどうかと思うんだけど~!
まじで。これはヒドイw

たしかに事の発端はスリョンの自分勝手が原因だったとしても、彼女もここまでこじれるとは予測できなかったわけでさ、婚約までしたスリョンの立場はどうなっちゃうの~。

しかもヒテって初対面の時からスリョンに対してめちゃくちゃ冷たいのよ。ヒテがミョンヒだけに優しいっていうならまだ分かるんだけど、ヒテって基本みんなに優しい人なのに(というか良い顔する)、スリョンにだけ最初っから当たりがキツイし目が死んでる~。スリョンの前でだけ見せる悪~い態度は怖かった。だってミョンヒもいつかヒテと大喧嘩したらこんな塩対応されちゃうんかな?って思うし不穏じゃん…

これでもしスリョンがヒテのこと好きになっちゃったら、さすがにスリョン可哀想過ぎて目も当てられないな~って思っちゃって、ソウル同居時代とか内心ちょっと心配だったよ(ギリ好きにはならなかったみたいでホッとした)。

婚約式の脱走の件に限らず、ヒテの認識ってちょっとだけ甘いような気がするんだよね。

ヒテのお父さんがだいぶヤバイ人間であることは、ヒテならよく分かってたはずで、ヒテが大切なものを作ったら脅迫に使われちゃうのも予想できたはず。婚約式を抜け出したりして父に歯向かえば、結果的にミョンヒの身が危なくなるって気が付かないのは流石にオカシイと思うんだよ~。

ミョンヒが留学できなくなるとか可愛いもんで、最悪の場合、適当な罪を着せられて殺されててもおかしくないと思うんだけど…

ヒテがミョンヒと生き残るためには、家も金も全部捨ててお父さんに見つからない場所まで逃げる以外ないって、割と早い段階でヒテも分かってたんじゃないかと思うんだよね。

ただそうなると疑問なのは、2人がどこかへ逃げてしまうと、きっと今度はミョンヒの家族が脅迫に使われて連れ戻されるわけで…、そのあたりどうするつもりだったんだろう~?なんて思ったり。割と楽観的だったのかな。

誰も幸せになれないなんて…

後半は衝撃の戦闘シーン!!
デモ隊を武力で威嚇するのかなーなんて思ってたら甘い甘い。通りがかった子供や抵抗してない人までも殴るわ打つわで、軍人による殺人までも…まるで戦争そのもののような最悪な状況に…。

ここで私はようやく思い出したよ…
そういえばこのドラマ…序盤で白骨化した遺体が出てるんだったわ…

17話あたりで ”懐中時計を持ってる人が死ぬ” という盛大なフラグが出てきてからは、「誰が死んじゃうんだろう!?」って懐中時計の行方がめっちゃ気になっちゃう!時計はお父さんからヒテへ→ヒテからミョンヒへ→ミョンヒからミョンスへ→ミョンスからギョンスへと、どんどん回っていって…結局ミョンヒに戻って来ちゃうんだよなあ…

そういえば、結婚式の祈祷で「何よりもつらい試練はミョンヒさんではなく僕に与えてください」てヒテが言ってたのって、ヒテが生きて残されるっていう伏線だったのね。

ミョンヒは弟をかばって人知れず亡くなっていて、その後40年以上も発見されないなんて、残酷過ぎる結末。「あの時病院に残らずに逃げていれば…」とか思っちゃうけど、結局彼女は自分の人生から一度も逃げなかったんだよなあ。本当に強い人だったんだろうなあって思ってまた泣けてきちゃった。

しかもよく考えてみると、このドラマって全ての登場人物が幸せになれないんだよ。

多分誰も最初の望み通りの幸せは手に入れてないというか。ここまでサッドエンディングなドラマも珍しいかもってくらい悲しい余韻の残るドラマだったなあ。

ミョンヒのお母さんなんて夫と長女を失って収入ゼロの中で、痴呆症のおばあちゃんの介護しながら小学生育てるなんて想像を絶するんだけど…。

声がデカイんだってばw

清楚で可愛いヒロイン役のコ・ミンシもすごく上手かったんだけど、このドラマはなんだかんだヒテ役のイ・ドヒョンのドラマだったような気がする~。

イ・ドファンってどのドラマでもしっかり良い演技して、毎回きっちり満点取ってくところが良いんだよなあ!
彼のこの威風堂々とした感じがたまらない~。

けど、やっぱりドファンさんは相変わらずスッゴイ声張ってらして…、
序盤からたまに声量がバカでかくなるんだよね~!

「ヤー!」とか言われるとドキっとするっていうか、なんなら若干うるさいんですけどw 彼の咄嗟の大声って高めだから余計に響くしw 元々は声が高かったそうなんだけど、それすごく分かるかも~。

イ・ドヒョンのドラマは「ホテルデルーナ」で始まり「ザ・グローリー」「18アゲイン」「良くも、悪くも、だって母親」「もうすぐ死にます」「メランコリア」と、気が付けば結構見てるかも…(もしかして好き?!)。

なんとなく ”影のある青年役” が多い気がするし、かつ医者だったり天才だったり賢い役が多いイメージがあるんだけど、このドラマも権力者の婚外子でソウル大主席入学の医学生という、まさにドヒョンのイメージにドンピシャな役だった。

あとこれ前も書いたけど、ドヒョンって高確率でドラマ内で歌を歌ってんのよね。で、このドラマでもやっぱりギターの弾き語りしててw この人どんだけ歌うんよw 歌手出身とか特に歌が上手いというわけではないと思うんだけど…違うのかな~?

2023年8月に入隊したんだけど、服務先は空軍の軍楽隊(空軍軍楽儀仗隊)!やはりそこも音楽関係なのね~。軍楽隊がイベントに出演してる様子を見てみたら、制服がめちゃくちゃカッコ良くて超素敵だったんだけど、やっぱりドヒョンはマイク持ってばりばり歌ってたよ!なんならダンスも踊ってたしw 除隊後はミュージカルにも挑戦したいと言ってたそうなので、本人も歌うのが好きなのかも。

スーツの下はムキムキ…?

ところでコ・ミンシとイ・ドヒョンはこのドラマの前年(2020年)に放送された「Sweet Home」で兄妹役で共演してたはずなので…兄妹から1年後に夫婦になっちゃうって、なかなか急展開ですなあw

2人のキスシーンはイ・ドヒョンがかなり体を曲げてたのが印象的だったし、友人スリョン役のクム・セロクも長身だったからか、ヒロインのコ・ミンシってなんだか小柄なイメージだったんだけど、身長は165cmだって~。全然小さくなかったー!

ミョンヒに密かに想いを寄せるスチャン役がイ・サンイだったのもすごく良かった!イ・サンイってこういう報われない役が多い気がするけど、悪役とか変な役も上手くて面白い俳優さんだよね。「ブラッドハウンド」を観た後なので、ひょろっとして見えるけどスーツの中ムキムキなんだろな~とか思って見てたw

それからヒテのお父さんファン・ギナム役のオ・マンソクは怖かった~。画面に映るだけで人を緊張させるタイプの演技ね。お父さん役にしてはドヒョンと年が近い気がしたけど(実際には20歳差)、婚外子設定なので若気の至り的な感じなの?かな?

いがぐり頭の弟くんの語る家族愛の話にも心打たれたけど、キム・ウォネさんが演じてたミョンヒのお父さんも良かったな。決して良い父親ではなかったんだろうけど、子供たちへの愛情はたくさん感じたし、最期も切なかった。

そうそう、スリョン役のクム・セロク、背が高いだけじゃなく顔小さい&手足長くて超モデル体型じゃない!?可愛すぎる~。「サウンドトラック♯2」に出てるそうなのでいつかきっと見てみよう!

悲し過ぎる結末

というわけで、前半がラブコメ並みに楽しくてすごく盛り上がったのに、後半は久しぶりに見る悲しい展開に打ちひしがれてしまうという、波乱万丈なドラマだった。

結ばれない結末があってもいいのかなとは思うものの、妻が死んだことすら知らないまま40年以上も経っちゃうのは寂し過ぎるんだよね。ギョンスがヒテに事実を伝えなかったのも、なかなか闇が深いというか…その後の彼らの人生の過酷さを物語っていた気がして辛かったなあ。

…よーし、次は明るいドラマを観るぞ!

そうそう、イ・ドファンとコ・ミンシによるこちらのCM動画にも、このドラマのオマージュがいっぱい出てきて面白いので良かったら見てみて~w

OST

(OSTの曲数が多かったんだけど、印象に残ったのはこの3曲だけかも…)
まずはSUPER JUNIORのリョウクが歌う 「별이 쏟아지는 밤(Starry Night)」。

続いてキム・ボムス(김범수)の歌う「오월의 겨울(Winter of May)」。

ラストはインスト曲「Like it is not the first time」。

momoruru

イ・ドヒョンって本名はイム・ドンヒョンなんだね。軍楽隊の制服の名札がLimになっててあれれ?って気になった~。カン・テオも軍服の名札見たらキム・ユンファンだったりして、芸名だったんだね。ところでユンファンってなんか可愛いw

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