カン・ハヌルとチョン・ソミン主演のコメディ映画「30日」の予告見たんだけどめっちゃ面白そう~。2人は映画「ニ十歳」でも共演してるし相性良さそうなので楽しみだなあ~!
さて私は体を痛めて病院通いしてました~(お盆の疲れ?)。今もまだちょっと痛い。けど見たいドラマ多くて休んでいる暇はないw
作品情報
- 邦題:良くも、悪くも、だって母親
- 原題:나쁜엄마
- 英題:The Good Bad Mother
- 放送:2023年
- 話数:14話(1話約70分)
- 日本国内配信:Netflix(2023.8現在)
予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)
総合評価 90点
「悪い母親」を通して親子の愛を描き出した感動のドラマ。
サスペンスもロマンスも良かったけど、しっかり時間をかけて丁寧に描かれるヒューマンドラマは涙なしには見られなかった~。
ラ・ミラン&イ・ドヒョンが熱演!子豚ちゃんも可愛かったww
感想
安心して見られる良質ヒューマンドラマ
タイトルからして母性がテーマっぽいし、ラ・ミラン主演なら良質なヒューマンドラマの予感しかしないんだけど、ほんと予想通りのちゃんとしたドラマだった!w
父のない息子の将来を案じたある母親が、子供を厳しく育て上げた結果、息子はソウルで検察官にまでなったけど、親子の心は離れてしまって…。そんな時に巻き込まれたある交通事故によって、息子は記憶を失い寝たきりになって実家に戻ってくる。そこから始まる親子の再生を描いたドラマです~。
後半にかけては父の死を巡って繰り広げられる復讐劇の色合いが強くなっていくんだけど、それでも基本的にはラ・ミラン演じるお母さんの物語にたっぷり時間をかけて進んでいくので、心打たれるヒューマンドラマに仕上がってたよ。
面白い人いっぱいの田舎のご近所さんたちとの心の交流には思わずホロリとしたりして、気持ちが温まる素敵な視聴だったw
親になるのは初めてだから
ストーリーの見どころはやっぱり全話通して描かれていく「お母さんの愛」。
「お母さんの愛」って言うと、「母からの無償の愛」とか「絶対的に尊いもの」のイメージがあると思うんだけど、このドラマで描かれるのはそういう美しい面だけじゃなく、邦題の通り、愛ゆえに良くもあり、愛ゆえに悪くもある、ある1人の母親の愛として描かれているのが印象的だった。
ガンホのお母さんは女手一つで息子を育て上げた人で、食べていくために仕事も熱心にこなして、近所の人にも礼儀正しくて、その結果ちゃんと息子が検事になって成功していて…。
だから周りから見たら良い母に見えるだろうし、ちゃんとした親に見えるだろうけど、息子にとっては必ずしもそう思えない存在だったりするんだよね。
結婚当初はおっとりしてたガンホのお母さんが、出産後に突如として教育ママに変わっちゃうのがまず衝撃的だったんだけど(その理由はドラマ内で徐々に明らかに)、ガンホは子供時代から勉強しかさせてもらえず、満腹になるまで食べさせてもらえなかったり、遠足に行かせてもらえなかったり(これにも理由はあるけど子供にとってはキツ過ぎる~!)、まあ言うなれば教育虐待なわけよ。
この続きはネタバレありますのでご注意を~
ガンホが事故に遭って以降も、献身的に介護したかと思えば、急に死のうとしたり、優しく夢を語ったかと思えば、現実を突きつけてきたり、ご飯はあげないわ、泥水に突き落とすわで、落差が激しいんだよお母さん~!!お母さんの介護なしには生きられないガンホが、お母さんの気分に振り回されっぱなしで、見ていて辛い…。
全ては息子への愛情から来る行動だってことはヒシヒシ伝わってくるし、結果的に息子は良くなっていくんだけど、…でもやっぱり愛があれば何でもしていいわけじゃない。
ガンホのお母さんは息子のために人生を捧げてるのに、こんなに一生懸命やってるのに、道を間違えたり失敗したりしているとても不完全な存在なんだよなあ…。
ドラマの中でもお母さんが今までの子育てを後悔するシーンがあったり、ドラマの終盤で「お母さんも母親をやるのは初めてだったから…」って懺悔するシーンがあるんだけど、悪い母親だなとは思いつつも、私はそこに共感したんだよね。
不甲斐ない自分の言い訳をするわけじゃないんだけど、どんな親だって親になるのは初めてだから。愛する子供のために理想の親になりたいと願っていても、上手く出来ない時も必ずある。だからといって親が子供を傷つけて良い理由には勿論ならないし、だからこそ、いつでも自分を疑っておかなきゃいけないんだけど。でも、こうやって行きつ戻りつ生きていく関係もまた家族なのかな、と。
その部分が繰り返し丁寧に描かれてたところは良かった。
ガンホの親子関係だけじゃなく、ミジュの家庭だって、サムシクの家庭だって、愛しているから尽くして我慢して信じて、でも裏切られて傷付いて、それでもまた愛して…っていう色んな家族の色んな愛が描かれてたと思ったよ。
ただ、韓国での母と息子の関係性って日本のそれとはだいぶ違ってる気がするので、韓国だから成立してる話のような気もちょっとしたかな。日本の場合、息子があんなに素直にお母さんの言う事を聞くとはとても思えず…。サムシクのお母さんがサムシクのおでこにキスしようと顔を引き寄せるシーンがあるんだけど(サムシクは口では嫌がりながらも従う)、サムシク35歳なんだけど…日本だと小学生でも無理かもだよ~。
潔いくらいヒューマンドラマ
そしてこのドラマ、サスペンス要素(というかガンホによるお父さんの復讐劇)が思ったより強めだったなー。もはや検察ドラマとして1本ドラマが撮れそうな闇の深さ~!
大統領候補のオ・テスも残酷で怖かったんだけど、私的にはウビョクグループ会長が一番怖かった~。あの訛りとあの人懐っこさでグイグイ懐に入って来る感じ…こ、こえぇぇ~。成功のためにはプライドもないし、暴力も殺人も厭わないのって無敵じゃん~。ちなみに演じてたチェ・ムソンって「ミスター・サンシャイン」でエシンの銃の師匠さん役だった人よ。あまりのキャラ変に驚愕~w
そんな恐ろしい悪のレジェンドおじさんズを、事故から完全復活したガンホが、裁判の場所で見事に裁いていくところがなかなか爽快だった~!!
…んだけど…ガンホは当初なぜオ・テスの娘と結婚して内側からぶっ壊そう!っていう計画を立てたんだろうね~。検察上層部が腐敗してたからってのは分かるけど、結局は緊急逮捕からの裁判でガンホは勝てたわけだし。最初から検察官として裁判での復讐を目指した方が、みんなして傷付かなくて済んだんじゃないかな?(ガンホが事故で死んでたら終わってたし)
ちなみに最後の裁判はさ、ガンホが過去に関わった事件だったり、ガンホが容疑者になってる事件も扱ってたんだけど、自分の関与した事件の裁判って自分で担当していいんだっけ?という疑問も…。
その辺りのサスペンスのまとめ方がちょっと駆け足になってた気もしたけど、でもそこにはあまり時間かけないところが逆にこのドラマらしさだったのかも。
だってね、このドラマってサスペンスでもロマンスでも、それぞれ結構な奥深さのストーリーが用意されてるのにも関わらず、基本はヒューマンドラマに重心を置いてて、そこが潔いくらい全然ブレないのよw
例えば、最後の裁判シーンで一番撮りたかったのは、裁判所で息子に「ガンホ万歳!」って連呼する母親たちの姿だったはずで、そこに向けての流れにはしっかり時間かけるけど、裁判が駆け足でもそんなの関係ない~。
ロマンスも全くそんな感じで、例えば、ミジュが双子の父親が誰なのかをガンホやガンホのお母さんにカミングアウトする瞬間って、ドラマの結構な山場になるはずって思って見てたのに、実際には病室のシーンであっさり2人に知られちゃうだけで終了…。
それに対して、サムシクのお母さんに末期がんのことを知られるっていうだけのシーンでも、何度も場面チェンジさせて、人も時間もかけてしっかり描いていくっていう、この差がなかなかだったねw
サスペンスもロマンスもかなり良かったのに、そっちはあんまり時間かけずに基本は「ヒューマンドラマに全集中!」っていうところがこのドラマの特徴であり良さでもあったのかも。
アニメみたいに表情変わるの不思議!
イ・ドヒョンは8月14日に遂に兵役に行っちゃったんだよね~!しばらく新作が見られないのは寂しい~!
実はちょっと不思議だったんだよ。兵役前最後のドラマってなんとなく、カッコイイ役とかラブコメやってから行く人が多いイメージあったのに、こういうヒューマンドラマやるんだなってことが。しかもこのドラマってラ・ミランがメインのお話であって、イ・ドヒョンはメイン主演ではない気がするじゃんか。
キャラクターの素敵さよりもドラマの良さで作品を選んでるというか、若者向けロマンスより演技派路線で行く人なのかな~とか思ってみたり。そういえばイ・ドヒョンってそんなに筋肉マニアじゃないイメージで、セクシー路線は目指してなさそう?イム・ジヨンとの交際を認めてるのもあるし。ちなみに入隊先は軍楽隊だそうなので、除隊後はミュージカルにも出るのでは?という噂もあるみたいだよ~。
ちなみに私は「ホテルデルーナ」のチョンミョンに心底惚れてイ・ドヒョンを知ったんだけど(チョンミョン出番少なすぎて悶絶して終了したけどw)、そういえばちゃんとしたロマンスはまだ見てない気がする。「五月の青春」とか「メランコリア」とか見てみたいな~。
そして今回のドヒョンも本当に上手かったよねー!
冷徹な検察官ガンホと、事故で精神年齢7歳になったガンホとの、1人2役みたいな演技なんだけど、え?これアニメかな?って思うくらい別の人になってたもん!表情が違うっていうか、顔が全然違う気がしたの~。たまに昔の記憶が戻ったりする時の視線がめちゃくちゃ鋭くてドキっとしたしw
そしてグローリーに引き続き今回も歌わされまくりなドヒョン…、同じく歌わされまくり俳優の(?)ファン・イニョプみたいに歌手役じゃないし、むしろ上手く歌っちゃダメなシーンだったりするので、なかなか演技が難しそうだった~。しかも子守歌を伴奏なしで歌ってるのに、編集で伴奏入れられてて音外れてんの目立つじゃんね…歌う演技って大変だw
ちなみにドラマ内でガンホが歌ってた歌(ミジュの家でのギター弾き語り曲&お母さんへの子守唄)は、私の好きな「두사람(Two People)」だったね~。「相続者たち」のOSTでもあるんだけど、私は「その男の記憶法」のOSTでSURANが歌ってるバージョンが大好きで、たまたま最近いっぱい聞いてたところだったので「え、この曲もしかして!!(パァァァw)」ってテンション上がった!w
余談だけど、イ・ドヒョンが泣く演技してるときに思いっきり鼻が詰まって声が出せなくなって苦しそうで可哀想だった…(泣き過ぎた?)
キム・ウォネさんとチョウ里に住みたい
言わずもがなだけど、ガンホのお母さんを演じたラ・ミランも熱演でした~。一番感動したのは余命宣告シーン。過去最高にリアルな余命宣告だった気がするよー。実際にはあんな風に言葉で説明できない感じになるなんだろうなあ~なんて思いながら見てたし、めっちゃ泣けた~!
(ちなみに…現在放送中の「残酷なインターン」にも出演中のラ・ミランさんですが、今年「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」にも主演するんだって~!銭天堂って韓国でも人気あるんだね。ちょっとびっくり。そして似合うw)
他のキャストも演技派揃いだったw
ガンホの同級生のミジュ役のアン・ウンジンも好きなんだけど、どんな役でもすんなり入ってくるんだよなあ。今回は高校生役もやってたけど謎に説得力あったしw 最近知ったんだけど、アン・ウンジンは、キム・ゴウンやキム・ソンチョル、パク・ソダム、イ・ソンイたちと大学の同期で「伝説の2010年度生」の一人なんだって。
もう一人の同級生サムシク役はなんか最近ず~っと出てる気がするユ・インス。謎の船長(なぜか彼のセリフだけミュージカル調)に追われてる窃盗癖のあるダメ男くんなんだけど、サムシクって全方向に勘が鋭かった…。その才能を活かして働けばいいのにねw
それからガンホのお父さん役のチョ・ジヌンもすごく良かったのよ~!子供が生まれるのをめちゃくちゃ楽しみにしててさ、それなのにオリンピックの土地買収問題に巻き込まれて死んじゃって…第1話がめちゃくちゃ泣けたんだよ~!(第1話が良過ぎるシリーズ?の「スタートアップ:夢の扉」とか「カーテン・コール」みたいな始まり方だったね)
チョ・ジヌンって「アントラージュ 〜スターの華麗なる人生〜」でしか見てないんだけど、あのドラマも途中から主役を喰ってチョ・ジヌンのドラマになりかけてたし…流石は名バイプレイヤー!(ちなみに主演はソ・ガンジュンでした。ガンジュン早くカムバックしてくれ~w)
そしてチョウ里のご近所さんたちが温かくて、この村すごい居心地が良さそうなんだわ。
しかもチョウ里に住む住人たちは私の好きな俳優さん&女優さんが多かった。里長役だったキム・ウォネさん私大好きなのでw トラックの荷台から飛び降りてその場でごろんと一回転したりしてめっちゃ体を張ってたな~w(「力の強い女 ト・ボンスン」のキム・ウォネさんの1人2人役めっちゃ面白いから気になったら見てみてねw)
その他にもね、「ホテルデルーナ」の麻姑神とか「スタートアップ:夢の扉」のSHベンチャーキャピタル代表役やってたソ・イスクが、ガンホの友達サムシクのお母さん役で味のある演技してたし、「私たちのブルース」でめちゃくちゃ泣かされた子役のキ・ソユちゃんも相変わらずの確かな演技力を披露~w そうそう、ミジュのお母さん役だったカン・マルグムってどこかで見た気がするなーって思ってたら「赤い袖先」でイ・サンのお母さんの恵嬪役やった人だった!容貌変わり過ぎて全然気が付かなかったわ~w
気が付かないといえば、毎回柄物のフェイスパックして登場する里長の奥さんを演じてたのは、「シスターズ」でキム・ゴウンをぼっこぼこにぶん殴ってた室長役のパク・ボギョンだったりも~(これは絶対気が付かないw)。
途中から引っ越してきた作曲家の人の声がカッサカサ過ぎて声ほぼ聞き取れなくて笑ったしww(「浮気したら死ぬ」の課長に引き続き、声カッサカサの人が流行ってるんでしょうかw)
本当は最初から…
考えてみれば…ガンホを誰からも無視されない大人に育てたかったなら、医者とかでもなんでも良かったわけで、1歳のお祝いで裁判官の木槌を手に持ったからって、わざわざ法曹にしようとしたのもなんだかちょっと不思議というか…。ガンホが父の復讐をしようとしてると知ったお母さんはガンホを止めたけど、お母さんだって最初っから夫の死に疑問を持ってたよね…?
と、まあ色んな疑問も沸いてきますが…久々にしっかりしたドラマ見て私はもうお腹いっぱい。最後に里長が言ってたこのセリフを置いておきま~す。
「母親はこの世のどんなものにも代われるが、この世のどんなものでも母親には代えられない」
………里長めっちゃ良い事言うじゃん!!w
OST
まずは、이문세(イ・ムンセ)が歌う「사랑을 말해요(Talk About Love)」。
そして、OSTには収録されていないと思うんだけど…絶対みんな気になったはずのお母さんのスマホ着信音はこちらの「나는 행복합니다」だと思われますw
口蹄疫の殺処分の際、韓国では実際に豚を生き埋めにしたんだとか…。お、恐ろしい。