韓国ドラマ「ヒーローではないけれど」の作品情報・あらすじ・感想

6/21から関東甲信地方、東海地方、近畿地方がようやく梅雨入りだそう。今年はずいぶん遅かったね。

よく海外の方から「日本の夏っていつからいつまでなの?」と聞かれるんだけど、梅雨ってなんだかヒンヤリするし、6月を夏としてカウントしていいものなのか毎回悩むの私だけかな…?私の中の勝手なイメージとしては、梅雨明けた日が夏初日w

目次

作品情報

  • 邦題:ヒーローではないけれど
  • 原題:히어로는 아닙니다만
  • 英題:The Atypical Family
  • 放送:2024年
  • 話数:12話(1話約70分)
  • 日本国内配信:Netflix(2024.6現在)

予告編

あらすじ

代々続く超能力一家のポク家。しかし彼らは現代病のためにその能力を使うことができずにいた。

母マヌム(コ・ドゥシム)は不眠症のために予知夢が見られなくなり、長女ドンヒ(スリョン)は肥満のため空を飛べなくなり、長男ギジュ(チャン・ギヨン)は鬱病のため過去へタイムリープする能力を失っていたのだ。

ある日、海で溺れていたギジュを救い出したのは、海辺からギジュを見つめていた女性ダヘ(チョン・ウヒ)だった。

その後、スパマッサージ店で息子の命の恩人ダヘと運命的に再会したマヌムは、彼女をポク家を救う救世主だと信じ、ポク家へと招待するが…

現代病のせいで能力を失った超能力一家の再生を描いたファンタジーロマンスです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 86点

全く新しい切り口でお届けするファンタジーロマンス。
想像以上にヒューマンドラマだったストーリーには共感できたし、メインストーリー中心の展開や、繰り返すことで理解度を深めていく演出も面白かった。
でも、私はやっぱりオンマと戦って欲しかったな~!

感想

このドラマは意外性の塊

お待ちしてました、チャン・ギヨン除隊後初の復帰作~!

しかしタイトルから全く内容のイメージが浮かばないという謎ドラマ。ヒーローではないなら何なんだっ!?w

JTBC公式より

家族全員が超能力者っていう超能力ファミリー・サンダーマン(誰か知ってる?w)みたいな家族が、結婚詐欺ファミリーから財産を狙われて…っていう設定なんだけど、オープニングから漂うなんともいえないギリギリ感!?

  • 韓ドラあるあるの超おデブメイクで顔の下半分だけ太ってるお姉さん
  • 主人公のお祖母ちゃん役かと思ったらお母さん役だったコ・ドゥシムさん(70代だよ~)
  • 常にフードを被ったままのアル中で鬱病の主人公役チャン・ギヨン~(除隊後初ドラマでこの役!?)
  • 海で溺れた身長差27cmの大男をスーツ着たまま助けに行って、海から担ぎあげてくる超人チョン・ウヒ

どうなってんの~!てゆうかギヨンってお父さんの役なの~!?ギヨンに父性のイメージが微塵もなかったんですけど~w

JTBC公式より

(スヒョン177cmだって!)

なんだか素材がバラバラ過ぎだし、あんまりキラキラ要素ないしで、大丈夫なドラマなのコレ…せめて第1話くらいは抜群に面白くしないと、みんな観なくなっちゃうよ~?ってなぜか私が心配になるくらいハラハラしたんだけど。

でも大丈夫っ!!

「超能力ファミリーVS結婚詐欺ファミリー」という前代未聞の戦いは、予想外にヒューマンドラマ感たっぷりで、むしろ大人向きな内容という意外性の塊だったんです!

JTBC公式より

超能力で空飛んでる人もいたりするんだけど、ストーリーの主軸は過去へのタイムリープだし、詐欺師もいれば、ロマンスもコメディも救出劇までもあり、そうかと思えば結構しっかりめに親子愛を描いているしで…盛りだくさん過ぎてもはやジャンルすらよくわからんのよw

なのに、内容は全然ごちゃごちゃしてないの。よくぞこの内容をこの尺に収めたもんだなあって感心しちゃうほど。

JTBC公式より

というのもこのドラマ、大切なシーンはスローも音楽も装飾もふんだんに使って時間をかけて魅せているんだけど、メインストーリー以外にはあまり時間を使わずにササっと切り替えて、どんどん次へと進んでいくんだよね。 しかも重要な場面はタイムリープや回想シーンを使って何度でも登場させて、ナレーションやセリフが重ねられていくので、見ていて疑問が残りにくいのもすごく良い!

タイムリープしたときに自分以外の色がなくなってしまう演出も、見ていてとても分かりやすかったし映像的にも綺麗だったなあ。

JTBC公式より

細かいとこをつつけば矛盾点はありそうだけど、メインストーリーから外れないのでこれといった脱落ポイントがほぼなく、気付いたらすんなり完走してたよ~w

オンマとの総力戦やらんのかーいw

登場人物は少なめながら安定感のあるキャストだったけど、中でもこの人の演技凄いな!と思ったのは、詐欺集団のリーダーでダヘの育ての親ペク・イルホン役だったキム・クムスン。

大人のロマンスや親子愛を語るにはファンタジック過ぎるこの設定を、重みのある演技で現実に引き戻してくれるんだよね。特に前半に多かった軽いシーンでは、彼女が入ると入らないでは物語の深さが全然違うよなあって思うくらいの凄味。

JTBC公式より

この人、目の演技がめちゃくちゃ怖いのよ。
怒ってるから怖いんじゃなくて、何を考えてるのか感情が全く読めないから怖いの。

チョン・ウヒだってコ・ドゥシムさんだってもちろん上手いんだけど、キム・クムスンのこのオンマ役が圧倒的過ぎてもう目が離せなくて、こんな敵がいたら怖すぎる!一体どうやってこの強敵オンマと戦うの?ってすごい期待して見てたんだけど…

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

遂にダヘがオンマへ反旗を翻して、いよいよ直接対決キター!!
ってなったのも束の間、11話でまさかのオンマ完全降伏~!!

JTBC公式より

(この写真、立ち位置これで合ってんのかなw ギヨン中心なのw)

オンマがー、ダヘの幸せを心から願ってるって言うんだよ~(ショボン)。

いや、ありがたいよ、ありがたいけどソレ、マジで言ってんの~?

まだ戦ってもいないのに!
オンマとの対決見たかったのに!
オンマの本当の強さ見せつけられたかったのに!
どんな想いでダヘを育てていたのか知りたかったのに~!

絶対ここに凄いドラマがありそうな感じだったのにね。

でももう11話だもんね…今から戦っちゃうと全12話じゃおさまんないか…とか色々と自分を言い聞かせて諦めたけど。オンマとダヘを戦わせてくれなかったのは、どう考えてもこのドラマのマイナスポイントだったよ~。

JTBC公式より

私はギヨンを誤解していました…

正直言うと私、チャン・ギヨンのこと誤解してました。

たまたま私が彼を見てきたドラマがそういう役だったのかな?(スミマセン、先に言い訳です)
イケメンでスタイル抜群だけど、喋り方がふわふわしてて聞き取り辛いとか、目があんまり笑ってないとか、隠しきれないオマヌケ臭がするとか…、もう散々に言いたい放題言ってて今まで本当に申し訳なかったと、今ここに懺悔します!

JTBC公式より

私、本当に知らなかったの。ギヨンって笑うとこんなに可愛い顔なんだってことをw

特に回想シーンの消防署で子供が生まれてキャッキャしてるところとかめっちゃ可愛かった!普通にニコッてする時の顔じゃなくって、本当に楽しそうなシーンだけするニコッっていう顔が女の子みたいな笑い方で可愛いんだよ~。

JTBC公式より

今までのドラマでもなんかいつもシュっとしてるイメージだったし、SNSとかでもクールな表情が多かった気がするんだけど、もっと笑ったらいいのに~!っていうか、私が見ていないだけでギヨンがニッコニコしてるドラマってあるんでしょうか。あったら見てみたいなあ。

あ、そうそう、あとギヨンは走り方もキレイね!過去にも何度か書いた気がするけど、どんなにイケメン俳優でも走り方がイケてないと私は百年の恋も冷めるのでw(誰とは言いませんが…明らかに足が遅そうな走り方する人って結構いるよねw)カッコイイ走り方する人は貴重な宝w

大爆発、神回避!

そしてエンディングにとうとう来ちゃった女子高火災の最終戦~。終盤はうっすら「もう助けに行かなくてもいいですか?」とか考えてたけどまあそうもいかないっぽい。

女子高火災って、これもう何周目!?ってくらいタイムリープしてきた現場だし、回想シーン含めたら私だってもう10回以上見ているのでよーく知ってるんだけど、確か全力で走っても爆発まで全然時間無かったはずなんだよね??

なのにギジュったらほーんとマイペースでのんびり屋さん。元奥さんにお礼言ったり、先輩を見送ったりしてて(止めんのかーい)、せっかちな私は「おいおいおい…ダヘが爆発しちゃうだろ~っ」ってドキドキMAX~っ!

いそげいそげw

どうにかこうにかダヘを救出してはみたものの、最終回だからか(?)ここからなっかなか脱出しないの~!のんびり屋さんだめだめ~!火災で崩れ落ちそうな校舎内で酸素ボンベまで外した状態で、長々とダヘにお話をしていて(何も知らない女子高生にとっては多分おじさんの説教めいた話に聞こえたはずw)、ようやく外にダヘを放り投げてくれたんだけど、あれ爆発まで相当ギリだったよ!危うく2人とも死ぬとこだったじゃんか。ほんとハラハラさせるよね~w

しかも最終回に爆誕してた息子くんの超能力が未知数過ぎて!か、形が分かれば何でも持ってこれんの???なんかそのもう…クレオパトラとかも連れて来れる感じ?まさか恐竜とかも??って一人で頭を抱えたけど、やっぱりハッピーエンディングって最高のプレゼントだよね。息子くんありがとう、嬉しかったよ!!

あ、そうそう、最後にこれビックリしたので載せておくね~!パク・ソイちゃんとムン・ウジンくんて「私の国」では兄妹役で共演してたんだって~!あの子たちだったの~!?きゃわいいww

OST

インスト曲が多めのOST。というかボーカル曲が3曲しかないの。3曲とも趣向が似ていてこだわりを感じる選曲です~。

ドラマの決め曲は多分この曲。이소라(イ・ソラ)の「바라 봄」。

イントロのピチカートのインパクトが凄い!曲が流れる度にハッとするくらい印象的な曲。ドラマのOSTにするにはちょっと強い気もするけど、きちんとテーマを合わせて作られている曲なのでドラマを彩る素敵な演出になってたなあ。

ドラマ「カーテンコール」のOSTだった백지영(ペク・ジヨン)の「오지 않는 사람아(Waiting Fou You)」とか、ドラマ「記憶」のOSTだった인순이(イン・スニ)の「선물(プレゼント)」にもイメージが重なるような、演出的に成功してるOSTだね。

続いてインスト曲も少しだけ紹介。

今回音楽監督を引き受けたチョン・ジェヒョンのインタビュー記事によると、超能力ファミリーにはエレクトロニックな音楽、詐欺師ファミリーにはスマートな音楽、ロマンスにはクラシックな音楽と、使われる音楽を変えているんだとか。

「The Sign for Hero」こんなSFチックな曲から…

「Suspicious Waltz」こんな昔のメロドラマのテーマみたいな曲まで、妙にマッチしちゃうのよね。

momoruru

オープニングでは極細ロットのチリチリパーマだったお母さん。お話が進むにつれて髪の毛のパーマがだんだん取れていくのが妙にリアルだったw

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