日本の桜を見るために、韓国芸能人たちがたくさん来日してた様子がSNSにいっぱい!
韓国にも桜はたくさんありそうだけど、海外の方たちから日本の桜って大人気だよね。
日本に来たいという方に話を聞くと、ほとんどの人が桜の話をするくらい、日本が世界に誇れるもののひとつだと思う。日本人にとっても、春の陽射しの中で咲く満開の桜は、厳しい冬を超えたご褒美だよね。
さて、今日は私の大好きなアラちゃん主演のドラマの感想だよー。一応、春らしいといえば春らしいドラマだしw
作品情報
- 邦題:春画恋愛物語
- 原題:춘화연애담
- 英題:The Scandal of Chun Hwa
- 放送:2025年
- 話数:10話(1話約70分)
- 日本国内配信:U-NEXT(2025.4現在)
予告編
あらすじ
評価(momoruruが勝手に採点♪)

総合評価 86点
コ・アラ主演のロマンス時代劇!
春画(性風俗画)やベッドシーンが注目されがちだけど、実はフェミニズムを扱ったテーマ性のある作品。
芸術作品のような美しい映像が印象的だったけど、男性キャストの絵力にはやや不足感あり…
感想
芸術作品のような美しさ
なんとなくこのポスターの雰囲気はゼッタイNetflixと思ってたんだけど(なんかそういうのありませんか?)意外にもU-NEXTだったのね。
実は見る前からあんまり良い評判を聞かなかったこのドラマ。でも私コ・アラが大好きだから、絶対見るって決めてたんだ。(コ・アラは抜群のスタイルと知性からは想像できないくらい、実は天然な陽気キャラで、この深すぎるギャップが好き~w)
ドラマの内容をざっくり言うと、初恋相手に結婚を断られた好奇心旺盛な王女ファリが、自分の婿を自分の手で探そうとするというロマンス時代劇。
韓国では19禁(青少年観覧不可)が付いてるドラマで、ベッドシーンはかなり濃厚!(時代的にベッドシーンじゃなくて床入り?)タイトル通り「春画(性風俗画)」のエロティックなイメージが注目されがちだけど、実はこのドラマって朝鮮時代の女性の行きづらさを描いてる、いわゆるフェミニズム的視点のお話なの。
男性にしか決定権のないこの時代に生きる女性たちの苦悩や葛藤そして希望を一貫して描いていくという、メッセージ性は強めのドラマではあるんだけど…先にぶっちゃけちゃうけど、あまり万人受けはしないタイプのドラマかもしれない。
というのも、ストーリーの視点が主観的なので時々浅く感じちゃうし、王女の恋愛を描くメインストーリーにも共感しづらいことが多め。中盤以降はメインストーリーが変わった印象もあったりして、最終的な着地点がなかなか分からなかったりも。時代劇の骨太ストーリーを期待して見ちゃうと正直ちょっと辛いかも。
でも、これだけは言わせて欲しい!
このドラマの映像は本当に綺麗だった~!ストーリーが霞むほどの絶景の数々で(ストーリーが霞んじゃだめなんだけどw)、見ていて溜息がでるくらい美しいシーンが多かった(時代劇の中では「最愛の敵」も映像綺麗だったけど、あちらに匹敵するくらい美しい!)。
太陽の向きや風の強さや時間帯も選んで撮ってる感じもしちゃうほど。「ミスター・サンシャイン」でラブしようとか言ってたあの橋とか、韓ドラ時代劇お馴染みのロケ地もたくさん登場するよ。
景色だけじゃなく、カメラアングルも独特だなと思うことが多くて。例えば、世子嬪がこちらに向かってゆっくり歩いてくるシーンがあるんだけどね。素人の私なら人物中心で足元までの全身入れて撮っちゃうけど、このドラマでは背景にある荘厳な王宮の建物がアップになっていて画面下に人物の顔だけ映ってたりするの。え、このアングルで撮るの!?って驚くような映像がたくさんあって見惚れちゃった。
ちなみに監督は、ピンクフィルターを使ったこだわり映像が印象的だった「愛だと言って」のイ・グァンヨン監督。これには納得~。
'춘화연애담' 고아라·장률, 쌍방 로맨스 이뤄졌다 #춘화연애담 #TheScandalofChunhwa #티빙 #TVING #고아라 #GoAra #장률 #ChangRyul #쌍방로맨스 #19금사극 #오리지널시리즈 #iMBC연예
— iMBC연예 (@imbcenews) March 5, 2025
화리와 최환은 첫 만남부터 예사롭지 않았다. 기방에서 오라버니가 동정을 떼느냐, 마느냐를 두고 내기를 걸… pic.twitter.com/oBmKMAAK5N
ドラマ内に登場する「春画恋愛物語」の挿し絵も美しいし(お子様には見せられない内容でモザイクかかってるけど)、登場人物たちの衣装も綺麗だし、刺繍や髪飾りに至るまで初めて見るものが多くて相当なこだわりを感じちゃう。チマ(スカート)には飾りのオーガンジーが重なっててまるでドレスみたいなのも。
映像のコントラストが高めで、現代風パステルカラーの色鮮やかな衣装がたくさん出て来るのに、主人公であるファリ王女だけは古典的で菖蒲のような深めの紫を身に着けてるのも、意味が深いと思うんだよね。
しかも主演がコ・アラなのがまた良かった~!私アラちゃん大好きなので、もう見てるだけで既に楽しかったよ。彼女はぶっちゃけ演技が上手い方ではない気がするし、そんなに演技の引き出しもない気がするので(ほんとごめんなさいね)、彼女が演じるキャラクターって好き嫌い分かれる気がするんだけどね。
ただ、アラちゃんのビジュアルは恐ろしいほど絵になるの。このドラマって人物の向こう側から光が当たってる室内シーンが多いんだけど、アラちゃんのブラウンの瞳に差し込んでいる光を横から眺めるとか、あれ?ここ美術館でしたっけ?て思うくらい麗しいシーンあったよ。ちょっとこれをお伝えするのが難しいので、ぜひ映像でご覧になってw
ちなみに今回のアラちゃん出演は、既にファリ王女役に決まっていたコ・アソンが骨折して降板しちゃったので、急遽決まった代役だったんだそう。5年ぶりのドラマ復帰だけど、相変わらず顔小さくて可愛かった!
王女の夢物語について行けず…
だがしかし、映像がどれだけ綺麗でも、ストーリーは弱かった気がする~。
フェミニズムとかジェンダーを扱うのって、既にストーリーとしてのハードルが高いと思うから大変なんだろうけど。序盤は雰囲気のある性描写をたっぷり挟んで攻めてはいるものの、ストーリー自体は奔放な王女様の夢物語みたいのようにも見えちゃったんだよね。

この続きはネタバレありますのでご注意を~
恋に恋するファリ王女さまと出会う男たちが、みんなしてファリ王女を好きになっちゃう展開はイージー過ぎた気もするし。結婚を拒否した従兄チェジュン(演じたのソンジュンだったw)も、事情があって王女を拒絶してはいるけど本当は好きだったような。
両班でもほぼ商人のチェ・ファンはいいとしても、イ・ジャンウォンなんて名家である左議政の一人息子なのに、官職捨てて王女の婿になって大丈夫なわけないよ?(この時代、王女と結婚した男は政戦を避けるために官職から離れる掟なのです)遂には寡黙な絵の師匠までもが婿に名乗り出た日には椅子からずり落ちた。王女さま大人気だな…。
そして夢の婿選び大作戦が中心で軽めのテイストだった前半とは少し変わって、後半は、悲劇の世子嬪にフォーカスしていって重い展開に。これはこれで面白かったんだけど、後半は誰が主人公なのか分からなくなってた印象も。
気に入らないことがあれば妻を家に残して外に遊びに行けちゃう世子って、現代にも通じるものがあって見ててイライラ…。ただ、決して世子の肩を持つわけじゃないんだけど、あの人は世子だから、息子を残すことが仕事って言われて育ったんだろうし、そもそも世子は一夫多妻が前提なので、あれが世に言う「浮気」と同じなのかは微妙かな?とは思ったかな(仕事とも違うけど)。
まあ世子の浮気は当然としても、世子嬪の辛さは堪えるものがあったよね。やっぱり「赤い袖先」を思い出しちゃうんだけど、王宮に嫁げば一族の繁栄や、人が羨むような豪華な暮らしは保証されるけど、夫は自分だけのものじゃないし、死ぬまで外には出られないという…馴染めなかったら地獄だよね。
まさかあなたが描いてたとは…
終盤になってメインストーリーはようやくファリ王女のお話に。
ファリ王女が「春画恋愛物語」の作者だったのにはビックリ~!そういえば第1話から絵の練習会に出ずっぱりだったし、絵の話題多いなとは思ってたけどさ、ファリ王女がまさかここまでハイレベルな絵師だとは思ってなかったよ。
思い返せば「王女の婿募集」の貼り紙もすごく上手に描いてたもんね。あんな伏線あったのに、なぜ気が付かなかったんだろ私…
(でもファリ王女がファンの裸の胸に描いた鳥の絵が急に下手くそで子供の落書きみたいで吹いたw 立体的なものには描きづらいのか?w)
でもね、自分か作者だっていう秘密を守るために、ファリ王女がとった行動ってちょっとあざといかなーと思ったの。
自分をかばうために師匠が捕まっちゃった時、暫定彼氏のチェ・ファンのところに行って助けを求めるのにはガッカリ…。だって師匠が捕まったのは絵のタッチを真似てた王女のせいだし、自分が描きましたって名乗り出れば済む話だよね。
ファンがファリ王女を助けることが結婚の条件ならまだ分かるんだけど、ファリ王女はファンだけじゃなく、以前告白されて既に断ってるイケメン男子イ・ジャンウォンにも協力を依頼しちゃうのよ。自分が作者であるってことは隠したまま。王女って使える駒は使っていくタイプ!?
結局は「春画恋愛物語」の新刊を出すことで師匠の疑いを晴らしたんだけど、でもそれをやっちゃうとファンが王様に怒られちゃうじゃーん。ついこの間、本を販売してたからって店の主人まで拷問受けてたし、在庫も全部燃やしたのに、新刊出したらアカーン。
そして9話で、案の定追い詰められてしまったファンが、逆にファリ王女に助けを求めると「最初からそれが目的だったのね」って王女が深く傷ついちゃうの。
いやいや、あなたも結構ファンのこと利用してたましたけど…。
あの場面でファンがファリ王女に「助けてくれ」と言う意味は、「(王に自分が作者だと)自白してくれ」って言ってるのと同じだから厳しい言葉ではあるんだけど、王女が蒔いた種なんだからさ、助けるのが当たり前な気もするんだけどな…
利用されたのか利用したのか微妙
この辺りのファリ王女の感情が、私にはさっぱり分からなかった~。
9話でファンが、ファリ王女を選んだ理由について語ったセリフ「王女が夢想家だったからです。そばにいれば別の世界を見られると。イ・モンホンの名で本の中の世界を夢見る方ならば、夢を実現できるかと」
そしてファリ王女から、その壮大な夢を実現するのに役立つと思って近づいたの?と聞かれたファンが「最初はそうだったけど、今は違う」って答えるの。
それを聞いてファリ王女は裏切られた!って涙するんだけど、” 夢を見られるあなたのそばにいたかった ” って、広い意味で捉えれば好きのうちなんじゃないかな~…ち、違う?(私はなんか迷子)
最終話後半で、ファリ王女がファジン翁主に話してたセリフ「民を救うために王女の私を利用したと知りながら、最初から意図して私に近づいたと知りながらも、これまでの私への気持ちさえも本物ではなかったのか、全て偽りだったのか、あの者を失うことより、真実を知る方が怖い」
これを聞いてようやく、ファリ王女は、民を救うために利用されたから怒ってるのねって分かったんだけど(毎回理解が遅くてすみません)、でも民を救うほどの力は王女にはなかったし(民を逃がすのには成功したけどギリだったぞ)、どっちかっていうと王女がファンに守ってもらってたし、そもそもアレ描いたの王女だし…。
王女自身だって、王女でも何もできない、本の中でしか夢を見ることができない、って嘆いてたような。
というわけで、終盤は頭の中が「???」になりつつの視聴でした…
結局どこが好きだったのかな???
ファリ王女がチェ・ファンを選んだことも、ちょっと腑に落ちなかった。
だって「浮気はしない、側女は作らない、でも王女に想い人がいるのはOK」て言った時点で、ファリ王女は「こいつ無理~」ってなってたと思ったのに(私も無理~w)、最終的にファンを選ぶのは想定外だったんだもの。
人の気持ちはわかりませんなあ。
たぶん、ファリ王女って人生の100%を恋愛に駆けたいタイプだと思うんだよね。でもチェ・ファンはもう少しドライというか、恋愛よりも、自分の夢や自分自身を大事にするタイプなのかな、と見てて思ったのよ。
かといってファンがファリ王女のことをそんなに好きじゃないかというと全然違くて、好きは好きなんだと思うの。女性の中では断トツで一番大大大好き~!…だとは思うんだけど、人生観における恋愛自体の重要度が低いので、客観的にみるとドライに感じるというか。(この感覚、伝わるでしょうか)
その温度差が大きいと一緒にいてもファリ王女が常に歯がゆさを感じちゃいそう。
最後はファリ王女が身分を捨てて、ファンの胸に飛び込むという駆け落ち系ハッピーエンディング~!
この時代の貞操観念だけを考えれば、最初にファンと一夜を過ごした時点で、エンディングはチェ・ファンと結婚するか、もう誰とも結婚しないかの2択になってたような気もするんだけど、作品のテーマから考えると、そういう常識なんかひっくり返して、王女には別の好きな男と恋に落ちて普通に恋愛結婚して欲しかったな。
男性キャラ
最後にもうひとつだけ。私にとっては男性キャラが弱すぎて、ときめきポイントが足りませんでした。
男性主人公チェ・ファン役のチャン・リュルってコ・アラと1歳差なんだけど、妓房の旦那様だし、王女の婿候補というより年上のパトロン感あったかも。「今日もあなたに太陽を」でも見てたし現代劇なら大丈夫だったんだけど、時代劇の衣装で前髪あげてると岸谷五朗に見える瞬間があって…個人的には無理だった~。
かといってイ・ジャンウォン役のSF9カン・チャニにハマれたかというとそうでもなくて、師匠はイケボでミステリアスだったけど王女からはちっとも相手にされないし、私には夢中になれるイケメンが1人もいなくて悲しかったよー。
というわけで久々に長々と書いちゃったけど(そして愚痴が多くてごめんなさい)、どれだけ春画やエロ描写濃いめで攻めてても、どれだけ美しい映像に魅せられても、ストーリーがいまいちっていうのは致命的だったから、やっぱりあまり強くオススメはできないドラマかも~。
イ・グァンヨン監督の映像は好きだったので、次回はぜひもっと良い脚本で、そしてもう少し絵力のある男性キャストでお願いします!(って調べてみたら監督の次回作は「ライヤーロイヤー」という法廷サスペンス&ラブコメディらしく、メインキャストはなんとキム・ジェヨン&スヨン!2人とも好きだから、これは面白そう!w)
あ、書き忘れた!もしこのドラマで王女役のアラちゃんカワイイなーて思った人がいたら、ぜひ!映画「朝鮮魔術師」見てみてね。頭に小さいお弁当箱みたいの乗せてる王女アラちゃんめっちゃ可愛いから超オススメw

OST
このドラマはイ・ヘリの「그리워해요(I Miss U)」がすっごく良かった。

同じ王女でも公主(コンジュ)と翁主(オンジュ)の違いは、王妃の娘か、王妃以外(側室)の娘かということらしい。調べたw
あ、そうそう、王の側室であるキム淑嬪役のパク・ソルミって「冬ソナ」のチェリンなんだってー。マジですか…!?



