韓国ドラマ「もうすぐ死にます」の作品情報・あらすじ・感想

年が明けたら冬が本気出してきててめちゃくちゃ寒い!晴れてるのに何この低温。冷蔵庫より寒いよ~。今年は暖冬でたっぷり甘やかされてたからこの寒さは堪えるね。

というわけで今日は、年末から見ると宣言してたこちらのドラマの感想です。怖かったよ~!

目次

作品情報

  • 邦題:もうすぐ死にます
  • 原題:이재, 곧 죽습니다
  • 英題:Death’s Game
  • 放送:2023年
  • 話数:8話(1話約50分)
  • 日本国内配信:Amazon prime video(2024.1現在)

予告編

あらすじ

悲惨な交通事故を目撃したせいで、大企業の最終面接に失敗したイジェ(ソ・イングク)。

それから7年間、アルバイトで奨学金を返済しながら就職活動を続けていたが、友人に騙されて全財産を失い、恋人ジス(コ・ユンジョン)とは別れ、アパートも追い出され、なんとか漕ぎつけた最終面接では不採用の通知を受ける。

全てに絶望したイジェはビルから飛び降りてしまうのだった。

しかし目覚めたイジェの意識は見知らぬ男の体に入っていた。
目の前に現れた「死」(パク・ソダム)は、死を「道具に過ぎない」と軽んじたイジェに対する罰として、12回の死を経験するよう命じる…

人気WEB漫画が原作の、ある男が12回の死を経験する転生ファンタジードラマです。

評価(momoruruが勝手に採点♪)

momoruru

総合評価 91点

信じられないくらいの豪華キャストでお送りするスリラー系転生ファンタジー。
キャストだけでなく映像やストーリーの見ごたえもたっぷり。全8話と短くて見やすいので、怖いのが大丈夫ならかなりオススメ。
最終話では涙すること間違いナシ!

感想

主役級キャストが勢ぞろい!

このドラマ、内容を知る前から「絶対見る」って決めてたんだよね。だってソ・イングクとパク・ソダム主演っていうだけでも注目なのに、他のキャストがこんなに(↓)豪華なんだよ~w

それぞれがドラマの主役を張れちゃう人気俳優たちが集結してて、1つのドラマでこの顔ぶれが揃うことなんて、この先もきっとないんじゃないかって思うくらいめちゃくちゃ豪華!(しかも私の好きな俳優さんばっかりw)

主演以外のキャストを簡単に紹介すると…

原作(WEB漫画)は見ないでドラマから見た方が良いと聞いてたので、ほとんど前情報なしに見始めたんだけど…

や~!

衝撃的なドラマだった!思ってたのと全然違った!

想像以上にスリル満載だった!!(一部グロ注意です)

夜中に1人で見始めたんだけど怖すぎて、怖がりな私は画面をそっ閉じ…。でもどうしても続きが見たくて、昼間限定で見てたよw

とにかくすごく怖かったけど、内容はめちゃくちゃ面白かった!
ドラマから発するメッセージにも強く刺さるものがあって最終話では涙が止まらなかったし、頑張って見て良かったと思えるドラマだったなあ。

死の描写がグロ過ぎる…

何がそんなに怖かったかって、その理由は、主人公が12回死ななくてはいけないから。

希望を失い自ら命を絶った主人公イジェは、死後の世界で「死」という半神半人のような存在から罰を下されて、もうすぐ死んでしまう他人の体に転生して12回の死を経験することになるんだけど、この死に方が毎回かなり恐ろしいのよ~!

そもそもね、イジェが他人の体に転生した瞬間から「もうすぐ死ぬ」ことは決まっているので、常にすぐそばに死の恐怖があるわけじゃん。だから、後ろから車に轢かれるんじゃないか?すれ違いざまに刺されるんじゃないか?って見てるこっちも気が気じゃない~。

それだけ身構えてても、毎回予想を上回る恐ろしい死に方が待っていて…急に「バァァン!」ってなったりするネタバレ自粛)から「ビクッ!!」ってなっちゃって、心臓に悪い~!!しかも回を増すごとに、死は残酷なものになっていくという悪夢のような展開…

momoruru

この続きはネタバレありますのでご注意を~

転落死に始まって、爆発で焼死して、殴り殺されて、刺されて、車に轢かれて、挙句の果てには手足を切り刻まれてからの失血死っていう…そんなに詳細まで映さないでいいよ~って思うくらい。てゆうか、生まれ変わる度に銃で頭を打ちぬかれなきゃいけないから12回×2で、合計24回死んでる計算なんだよなあ…(多い)。

ただ、ここまで死の残酷さを繰り返し鮮明に描くことには恐らく重要な意図があって、これほどの苦痛にまみれた死を12回も経験したイジェが最後に語った「どんな死よりも辛かったこと」というこのドラマの核心部分の演出でもあるんだよね。(そうはいってもなかなか残酷なので…5話は特にキツかった…)

そして、イジェが体験する12回の死はどうやらランダムに与えられるものではないようで、12人の死を通じてイジェの人生の意味が少しずつ明らかになっていくっていう展開も凄く面白いと思った!

愛する者を失う辛さ

あまりにも繰り返し死ななくてはいけないし、主人公のイジェ自身がどんどん死に慣れていっちゃうから(最後の方なんて「さっさと終わらせるぞ」的なノリで転生してたよ?)、死の理不尽さを描きながら、むしろ死を軽視していくような印象すらあったのに、終盤で180度切り替えしてくるのがこのドラマの凄いところだと思うんだよね。

「自分の死は誰にも迷惑をかけていない」と主張してたイジェが、最後に母親の人生を追体験することによって、彼が体験したいくつもの死がようやく意味を持ってくる。彼がいくつもの死を体験して知った「どんな死よりも、愛する人を失うことが一番辛い」という感情が、ようやく彼自身の血となり肉となっていくっていう流れは鮮やかだった~。

そしてイジェの母は、その生き様を通して、愛する人を失う辛さを教えてくれる重要な存在だったんだと気が付くわけなんだけど…この最終話が私にはすごく辛かったなあ。

彼女が夫を失った時、頭の中は真っ白だったはず。自分にしがみつく幼い息子を抱えて、必死で生きていくしかなかった。息子だけが生きる力だった。出来る仕事はなんでもやって、息子の将来のために貯金もした。

けれどある日、彼女の唯一の生き甲斐だった息子は自ら命を絶ってしまった。彼女は生きる目標を失ったはず。

それでも、イジェの母は生き続けた。毎朝夜明け前には起き、始発の電車に乗って清掃の仕事を続けた。痛む膝をさすりながら階段を上り、欠かさず息子の墓地に立ち寄って。

私にはそのシーンが物凄く辛かった~!

なぜなら、それは彼女が自らに課した罰だと思うから。

だってイジェの母は、自分が息子を殺したと言っていたし、自分は悪い母親だと言っていたし、お金が入ったカバンは息子を守れなかった天罰だとも言っていた。

私は彼女が、息子を死なせてしまった責任から逃げずに、息子を失った痛みを感じ続けることで、自分の罪を償おうとしているように見えて仕方なかったんだよね。

愛する息子を自死によって失う悲しみは、こんなにも計り知れないものなんだ、って思い知らされるお話でした…。

自死がいけないことなのは誰もが知っているけれど、その行為の良し悪しについて考える余裕がないほどに、全てに追い詰められる瞬間はきっとあるんだと思う。

でもこのドラマは、そんな時にこそ、自分の身近な存在を思い出して欲しいと訴えてるように思えたなあ。

始発電車に乗って子供のために懸命に生きている親たちの存在を思い出して、彼らに対して最善を尽くしたと言えるのか?彼らに計り知れない苦しみ与えることにはならないか?もう一度だけ考えて欲しい。全ての生は自分で選べるわけではない。今ある命はあなたに与えられたチャンスだ。…そんなメッセージを強く感じた最終話でした~。

追い詰められやすい現代社会

ドラマの中でもイジェが「韓国での自殺率はOECD(経済協力開発機構)の中で1位」と言ってたけど、このストーリーが生まれた背景には、韓国が(というか現代社会が)抱える問題も根底にあるのかもしれないよね。

他のドラマを見ていても韓国の受験勉強ってとても熾烈だし、子供の努力はもちろんだけど、親も受験のためにはお金を惜しまなくて、その分、子供が受ける期待やプレッシャーもかなり大きんじゃないかと思う。

韓国では大企業と中小企業の給与格差がかなり大きいと言われていることもあって、多くの若者たちは「大企業に就職したい」と望んでいて、そのために大学進学後も休学したり卒業後に留学や資格を取ったりして、時間をかけてスキルアップする人がとても多いんだとか。

けれど、実際には大企業への就職はかなり難しくて。韓国の大学進学率は7割もあるけれど(日本は5割ほど)、年商5兆ウォン以上のいわゆる大企業はわずか0.1%しか存在しないので、壮絶なパイの壮絶な奪い合いが起きているんだそう。

就職浪人を7年も続けて身勝手に死を選んだように見えたイジェに対して私は最初、どうしてそこまで大企業にこだわるんだろう?なんて思っちゃったんだけど、そんな韓国の事情を考えると追い詰められていく彼の立場も少し理解できる気もするんだよね。母子家庭で育ったイジェは奨学金を返済する必要もあったので、それなりの高給が稼げなければ生活が成り立たないと考えたんだろうし。

そう考えると、彼だけを責めるのではなく社会の構造的な問題を感じるドラマでもあったなあ。

もちろん日本も同じような問題を抱えていて、産業構造の変化によって能力主義になり、格差がより明確になっていく中で、現代は「追いつめられやすい」社会になっている気がする。イジェのように追いつめられないためにも、社会のセーフティネットはもっともっと必要だし、生き方の多様性が受け入れられて、様々な幸福の形が実現できる社会になっていくといいのになあと思ったよ。

キム・ジフンの悪役めっちゃイイ!

というわけで、前半はスリラー(怖)→中盤はグロ(怖)→終盤は涙々+社会問題も扱うという本当に千変万化なドラマだった。全8話と短くて見やすいので、怖いのが大丈夫ならかなりオススメかも。地獄や死を表現するシーンでのCGや、ド派手なカースタントもあったりして、見ごたえも十分だったし。

あ、あと闘病から復帰したパク・ソダムが見れて嬉しかった~!(撮影当時はまだ少し体調が悪かったようで…大変だったんだろうな)毎回銃で吹っ飛ばされまくるソ・イングクの体が心配になっりもしたけど(首大丈夫かな?)、ちょいちょい色んなシーンにスーツ&メガネのイングクが出てくるのがちょっと楽しみでもあったw

たくさんのキャストの中で気になったのは、やっぱり最近気になってる長髪キム・ジフン!キム・ジフンの悪役好き過ぎる。めちゃくちゃ怖かったけど、超カッコ良かった~。特にキム・ジェウクとの絡みは2人とも大人の色気が大洪水で画的にヤバかったよね?!「拉致」という響きが何故か若干エロいような…(?w)

あとイ・ジェウクってやっぱり演技が上手いんだな…って改めて思ったのと(あとやけに「還魂」メンバー多いなって思ったのとw)、イ・ドヒョンが今回もまた急に声を張るもんだから「耳壊れる~w(イヤホンで視聴してた私)」ってなったけど結局そこがまたカッコ良かったのと、あと、なんだかんだオ・ジョンセがすごく良かったよ私は~。今回渋すぎた。

あ、そうそう、転生された12人のうちの1人としてキム・ウォネさん出てるのに、ポスター上では一切触れてくれないのなんでなの?私切ないよ?w

ただね、どんだけ良い俳優がどんだけ良い演技してくれてもね、結局ばんばん死んでっちゃうドラマなんだよね~。しかも相当残酷な死に方で…。とほほw

OST

まずはSondiaが歌う「거짓말인데(It’s a Lie)」。これ凄く良い曲!とにかく切ない…。

それから主演のソ・イングクが歌うエンディング曲の「기적은 없어도(Even If There is No Miracle)」。
ソ・イングクはガチで歌手なので(アイドルが演技もしてるとかではなくて、元々は歌手なのです)歌の安定感が抜群なのは当然なんだけど、じゃあなんであんなに顔が小さいんだろう~?って彼を見てるといつも思うのよw 肩幅に対してあの顔のサイズって…ちょっと神様不公平じゃない?!w

momoruru

ソ・イングクは現在、ミュージカル「MonteCristo」に出演中だそうでSNSにも動画が流れてくるんだけど、やっぱカッコイイよね!声の不調もあったそうだけど乗り越えたようで良かった~。なんかイングクって面白いし男らしくて好きw

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